FDAがNarcanの市販を承認 オピオイド治療薬として初(3/30)

【ロサンゼルス29日】FDA(米国食品医薬品局)は29日、オピオイドの過剰摂取を急速に回復させる点鼻薬「ナロキソン(Narcan)」を処方せんなしで店頭で販売することを承認した。オピオイド治療薬として初めて市販されることになり、深刻化しているフェンタニルの過剰摂取問題の改善へ期待がかかる

 FDAが処方せんなしの販売を承認した「ナロキソン(Narcan)」は、メリーランド州ゲイサーズバーグに本社を置く「Emergent BioSolutions社」が製造するスプレー式の点鼻薬ブランドで、ヘロインやフェンタニルなどのストリートドラッグ、オキシコドンなどの処方薬など、オピオイドの過剰摂取時に命を救う可能性がある。全米では、これらオピオイドの過剰摂取により2021年、年間10万人以上が死亡しており、主にフェンタニルのような強力な合成麻薬はナロキソンを何度も投与することが必要となる。

 「ナロキソン(Narcan)」は、今夏の終わりまでには店頭で購入できるようになる予定。他のブランドのナロキソンや注射剤も、近いうちに市販される可能性がある。

 なお、「Emergent BioSolutions社」は「ナロキソン(Narcan)」の価格を公表しておらず、市販される場合、保険会社が処方薬としてカバーし続けるかどうかはまだ不明。薬価の非営利団体「46Brooklyn」によると、この点鼻薬の4ミリグラム、2回分のパックの卸値は現在約120ドル。

ホームへ戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。