【ロサンゼルス7日】カリフォルニア州で干ばつが悪化していることから、州内に電力の10%を供給する、湖や貯水池にあるダムの発電所の発電能力が今夏、水不足で著しく低下する恐れが出ている。
電力専門家のスティーブン・ワイズマン氏は、「干ばつが続く中、カリフォルニア州の水力発電の稼働率は著しく低下している」と指摘する。
米国エネルギー情報局の報告書によると、カリフォルニア州の2つの水力発電所に水を供給しているシャスタ湖とオロビル湖の水位が現在、歴史的に低くなっている。州内最大の水力発電施設であるシャスタの昨年の発電量は、10年平均と比較して46%減少している。また、州で2番目に大きな貯水池であるオロビルでも、記録的な低水位が記録され、エドワード・ハイアット水力発電所が初めて、稼動停止を強いられた。同局によると、2021年のエドワード・ハイアットの発電量は、10年平均の81%だった。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)によると、昨年の夏は米国本土で記録的な暑さとなり、カリフォルニア州では、節電を求めるフレックスアラートが複数回発令された。
今週は、カリフォルニア州の多くの地域で季節外れの高温が報告されている。当面はフレックスアラートの予定はない見通しだが、専門家は、今夏の電力網へのさらなる負担が予測されるとしている。