【ロサンゼルス2日】カリフォルニア州の連邦裁判所は2日、トランプ政権が今夏に移民取締り作戦への抗議活動に対応するため、ロサンゼルスに州兵と現役米海兵隊員を派遣した行為が連邦法に違反したとする判決を下した。
52ページに及ぶ判決文で、チャールズ・ブレイヤー連邦地方裁判官は、大統領とその政権が「ポッセ・コミタトゥス法(1878年制定、国内治安維持のための軍隊使用を禁じる法律)」に違反したと認定した。ブレイヤー判事は、トランプ政権が現在カリフォルニア州に展開中の州兵および同州内のあらゆる軍部隊を、民間の治安維持のために活用することを差し止めた。
この決定は、軍人が逮捕、拘束、捜索、押収、交通規制および群衆管理のための活動に関与することを制限するもの。この差し止め命令は、トランプ政権によるカリフォルニア州での州兵使用にのみ適用され、全国的な使用には適用されない。
判事は差し止め命令を9月12日正午まで凍結した。これはトランプ政権が米連邦第9巡回区控訴裁判所に上訴する時間を与えるためとみられる。
第9巡回区控訴裁判所がトランプ政権によるカリフォルニア州への州兵駐留を認めて以来、大統領はワシントンD.C.へも部隊を派遣し、1日現在でワシントンD.C.には2,200人以上の州兵が展開中。トランプ大統領は、全国の他の主要都市への州兵派遣も示唆している。