【ロサンゼルス24日】「マクドナルド」のクォーターパウンダー・ハンバーガーに入っていた生タマネギが原因とみられている大腸菌の集団感染で、「バーガーキング」「KFC」「ピザハット」「タコベル」も一部店舗で生タマネギの使用を中止する対策に出た。
「KFC」「ピザハット」「タコベル」を経営する「ヤム・ブランズ」は24日に声明を出し、「食品の安全性と品質を継続的に確保するため、供給業者と規制当局の指導に従っていく」と説明した。
「バーガーキング」は、問題となっているタマネギを提供したとされているコロラド州の「テイラー・ファームズ」の施設を通してタマネギを入荷した5%の店舗に対し、2日前に廃棄するよう要請したと発表した。広報担当者によれば、現在は他の施設からの再入荷を進めている。「バーガーキング」によると、同社の商品から大腸菌などの感染が出た報告はない。
CDC(米疾病対策センター)は22日に、全米10州で「マクドナルド」のクォーターパウンダー・ハンバーガーを食べたことが原因と思われる49人が大腸菌に感染し、10人が入院しており1人が死亡したと報告。原因はクォーターパウンダーに使用された生タマネギに関連していると思われ調査が続けられている。「マクドナルド」は全米13,000店舗の約5分の1の店舗からこの製品を撤去した。
今回の感染者49人のうち、多くがコロラド州とネブラスカ州に住んでおり、コロラド州で26人、ネブラスカ州で9人が発病し、コロラド州では高齢者1人が死亡した。
CDCによると、溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症した子供を含む少なくとも10人が入院した。 発病は9月末から始まり、直近では10月11日に発生した。発病者が集団感染の一部であるかどうかを判断するには、通常3~4週間かかる。大腸菌に感染すると、激しい腹痛、下痢、嘔吐などの症状が出ることが多く、ほとんどは5~7日後に治療なしで回復する。