【サンタモニカ7日】フランス政府が、一部の学校で試験施行中のスマホ使用禁止規定を来年度の入学時期に合わせて小中学校全体に拡大する方針を検討している。
日刊紙『ル・モンド』によると、国民教育省のアレクサンドル・ポルティエ学業成功・職業教育担当大臣は、最近のインタビューで「遅くとも2025年9月の入学シーズンには『デジタルコンマ』措置が全国的に施行されることを願う」と話した。デジタルコンマとは、学生のスマホ使用を物理的に禁止すること。大臣は続けて「今は国家的危機状況」とし、「青少年の健康を守る義務がある」と付け加えた。
フランス教育省は今年9月、約200ヶ所の中学校で、新学期から学生のスマホ使用を物理的に禁止する「デジタルコンマ」政策を施行している。学校内に別途のロッカーを設け、生徒が登校すればスマホを回収し、下校時に返すやり方だ。
フランスは2018年から小中学校内でのスマホ持ち込みは許容するものの、使用は禁止したが、厳しくはコントロールできなかった。
大臣は「デジタルコンマに試験的に参加した学校で肯定的な反応が見えている。生徒たちが学習に完全に没頭できるようにする効果がある。学習に専念する学校の雰囲気を作ることができなければ、学業成功はあり得ない」と強調した。フランスだけでなく、欧州の至るところで携帯電話やソーシャルメディアを規制する動きが起きている。