有害物質BPA、人気ブランドのアスレチックウェアから高濃度で検出 消費者団体が警鐘(5/18)

【ロサンゼルス18日】カリフォルニア州拠点の環境衛生センター(Center for Environmental Health=CEH)は17日、アスレチックウェアのブランドから、健康被害をもたらす可能性がある化学物質「BPA」が高濃度で検出されるケースが増えているとの調査結果を発表した

 「BPA」は、プラスチックの製造に使われる化学物質で、喘息、心血管疾患、肥満などの健康被害をもたらす可能性がある。昨年10月には、「BPA」の危険性について消費者に警告し、レギンス、ショーツ、スポーツブラなどを販売する8ブランドに対して法的通知を送付した。カリフォルニア州法(特に1986年に制定された「プロポジション65」)では、皮膚に「BPA」が接触する際の最大許容量は1日あたり3マイクログラムとされており、法的通知を送付した8ブランドの商品は、この最大許容量を最大40倍も上回っていたという。

 1996年に設立された非営利の消費者支援団体である「CEH」は、生活用品などに含まれる有害物質についてテストを実施しており、家具、カーペット、フローリングに含まれる化学物質や、子供用ジュエリーに含まれる鉛やカドミウムの実態を明らかにして社会に警鐘を鳴らしてきた。

 今回新たに検査対象となったアスレチックウェアブランドとその製品には、 Athleta、Champion、Kohl’s、Nike、Patagoniaのレギンス、Sweaty Bettyのスポーツブラ、Fableticsのアスレチックシャツ、Adidas、Champion、Nikeのショーツが含まれる。

 Athletaの広報担当者は17日に声明を出し、「すべての製品は認定された安全基準に従い作られており、CEHの主張は何のメリットもない」と反論した。

 「BPA」は、水筒や缶詰、玩具や床材に至るまで、多くの日用品に含まれている。成人が摂取した場合、糖尿病、心臓病、がん、肥満、勃起不全などの原因になる可能性があるとされており、子供の喘息との関連も指摘されている。

 近年、このような「BPA」による健康被害への懸念が高まってきており、製品に「BPA」を含まないことを示す「BPAフリー」という認証マークがついた製品がよく見られるようになっている。

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