加州知事、中絶権支持のビルボードを7州に設置 ウェブサイト開設も(9/16)

【ロサンゼルス15日】カリフォルニア州のニューサム知事は15日、女性の人工妊娠中絶に最も厳しい7つの州で、中絶手術を必要とする女性にカリフォルニア州での治療を促すビルボード・キャンペーンを開始した。

 ビルボードが設置されるのは、インディアナ、ミシシッピ、オハイオ、テキサス、サウスカロライナ、サウスダコタ、オクラホマの7州。例えばテキサス州のビルボードには、「あなたの体の所有者はテキサス州ではない、あなた自身だ。中絶が必要ですか?カリフォルニア州がヘルプします」と書かれている。ビルボードには、カリフォルニア州で中絶や生殖医療を求めるすべての女性に、情報やリソースを提供するワンストップのウェブサイト「abortion.ca.gov」が紹介されている。

 13日に公開されたこのウェブサイトの開設は、連邦最高裁がロー対ウェイド裁判(州は中絶を禁止できないとした1973年の画期的な判決)を覆した今、カリフォルニア州を中絶を求める女性の聖域にするというニューサム知事の公約の一部。州予算には、カリフォルニア州での中絶へのアクセスを強化するための2億ドルが含まれており、これには州の中絶サービスを宣伝するウェブサイト構築への100万ドルも含まれている。ウェブサイトには、中絶の種類や方法、州外在住者や不法滞在者を対象にしたセクション、州内166の中絶クリニックの地図などが掲載されている。ウェブサイトは、サウスカロライナ州の共和党上院議員リンゼイ・グラハム氏が、妊娠15週以降の中絶を全米で禁止する法案を提出したのと同じ日に発表された。

 中絶反対派は、このようなサービスの強化に公的資金を使うことを批判し、カリフォルニア州には他に公的資金を運用するべき問題が山積している、と主張してきた。しかし、民主党の議員が多く、世論調査でも中絶の権利を支持する有権者が多いカリフォルニア州では、中絶権支持の動きが活発化している。 

 ニューサム知事はニュースリリースで、「反自由主義的な州で中絶のケアを求める女性は、カリフォルニア州に来て。我々は、自身の健康について決断する、あなたがもつ憲法上の権利を守る。その多くでレイプや近親相姦の例外を認めていない、これらの非アメリカ的な中絶禁止令は、文字通り女性を殺している。共和党の政治家たちが “生命を守る”ためだと訴える主張は、まったくの茶番だ」と述べた。

 

 

 

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