USCで親パレスチナ派デモ、市警が約100人を逮捕 キャンパスは閉鎖(4/25)

 

【ロサンゼルス24日】USC(南カリフォルニア大学)のAlumni Parkで24日朝から、親パレスチナ派の抗議デモが行われ、ロサンゼルス市警が午後5時頃、デモ隊に解散を命じたが、従わなかった学生ら約100人が逮捕された。

 このデモは、USC側が来る5月10日の卒業式で、親パレスチナ派の卒業生総代アスナ・タバサムさんのスピーチを禁止する決定を15日に下したことを受けたもの。USC側は19日、卒業式のプログラムから外部講演者と表彰者をキャンセルすることも決定。映画監督のジョン・M・チューが卒業式のメイン・スピーカーとして予定されていた。

 全米各地の大学でも親パレスチナ派の抗議デモが実施される中、USCでも24日朝にデモ隊がキャンパス内にテントを設置。イスラエルのアパルトヘイト、パレスチナでの大量虐殺と占領から利益を得ている団体からの大学への寄付停止を含む要求リストを発表した。

 これに対してUSC側は午後2時頃、テントなどを撤去し別の場所へ移動するよう繰り返し求めたが、デモ参加者らはこれを拒否。校内警官の援助にロサンゼルス市警も駆けつけ、対立がヒートアップした。

 USC側は、安全のために、無許可の訪問者のキャンパスへの立ち入りを制限した。

 「Council on American-Islamic Relations」は、これらの大学側の対応を非難。「平和的にデモを行う学生に対し、言論と集会の自由を強制的に弾圧している」と声明で述べ、キャンパス内でのパレスチナ擁護を検閲しようとしている国内のその他の大学の傾向を反映している、とした。「Jewish Federation Los Angeles」はこのデモを「憂慮すべきもの」とし、「ユダヤ人学生に対する反ユダヤ主義、憎悪、不寛容はいかなるキャンパスにも存在しない」と述べた。

 

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