燃料投棄のデルタ航空、サウスLAの住民らに7,900万ドルの和解金支払いに合意(8/28)

【ロサンゼルス27日】デルタ航空はこのほど、5年以上前にパイロットが住宅街にジェット燃料を投棄した問題を受け、サウス・ロサンゼルスの住民らに対し7,900万ドルの和解金を支払うことで合意した。

 これは2020年1月、上海行きのボーイング777便で離陸直後にエンジントラブルが発生したためにロサンゼルス国際空港へ引き返した際に起きた。機体が着陸時の最大重量を約16万ポンド超過したために燃料の廃棄が必要となり、パイロットの判断で燃料を投棄した。この液体はサウス・ロサンゼルスの数千台の自動車、住宅、事業所、学校に降り注いだ。

 被害を受けた住民は集団訴訟を起こし、このボーイング777便が極度の低空飛行をしていたこと、人口密度が高い住宅街で燃料投棄を実施したことを批判した。

 弁護士によると、デルタ航空が燃料投棄に伴う潜在的な健康リスクへの懸念を和らげるため、同社の顧客と協力して事故の再現実験を行い、残留物を検査することに合意した。この度の和解により、すべての不動産所有者に、その物件に問題がないことを確認する証明書が提供される。

 判事が合意を承認した場合、ロサンゼルス東南部とオレンジ郡で被害を受けた3万8,000軒の建物にそれぞれ888ドルが分配される他、住民約16万人にそれぞれ110ドルが支払われることになる。

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