【ロサンゼルス15日】トランプ政権は15日、連邦政府の移民取り締まりに反対する市民の抗議運動に対応するために一ヶ月以上前にロサンゼルスに派遣された州兵およそ2,000人を、任務から解放することを決めた。
国防総省のショーン・パーネル報道官は声明で、「呼びかけに応えてくれた部隊のおかげで、ロサンゼルスの無法状態は収まりつつある」と述べた。
州兵は、カリフォルニア州のニューサム知事の反対を押し切って派遣された。15日の決定を受け、ニューサム知事はトランプ政権に対し、残りの警備隊も返還するよう求めた。
パーネル報道官によれば、約2000人の州兵がこのたび任務から解放される予定で、これは連邦政府の管理下に置かれた約4000人の半数にあたる。約700人の現役海兵隊員も先月ロサンゼルス地域に派遣されていた。
これとは別に、今月初めには、山火事の消火活動を支援するため、約150人の警備隊員がカリフォルニア州に戻された。
カリフォルニア州への州兵派遣をめぐっては、ニューサム知事がトランプ政権を提訴し、兵配備を「前例のない権力の掌握」と呼び、トランプ大統領が許可なく州兵を連邦化するのは違法だと主張した。連邦判事は当初ニューサム知事に味方したが、控訴裁判所は最終的に、大統領は権限の範囲内で行動した可能性が高いとして、法廷闘争が続く間、トランプ大統領が部隊をロサンゼルスに駐留させることを認めた。