闘病中の4歳児に移民局が米国滞在を許可 人道的仮放免で1年間(6/4)

【ロサンゼルス3日】ロサンゼルスの小児病院で難病の4歳の娘が救命治療を受けていたメキシコ出身の一家に、トランプ政権が強制送還の可能性を通知していた件で、一家の弁護士は3日、娘の治療を続けるためこの一家が米国に滞在する許可を得たと発表した。

 女児の一家は2023年7月に、当時のバイデン政権から治療目的の2年間の滞在資格を得たが、米国土安全保障省が4月11日に一家の緊急ビザを取り消したことから、少女の母親とその弁護士はこの1ヶ月間、トランプ政権に人道的仮放免を復活させるよう嘆願してきた。 

 一家の弁護士を務めるジーナ・アマト・ロウ氏は先週、この一家が4月11日以降にも移民局から通知を受け、5月には、もはや合法的な身分ではないとし、強制送還される可能性があると告げる3度目の通知を受けたと述べた。

 弁護士によると、ソフィアちゃん(女児の身元を保護するために使われた仮名)はロサンゼルスの小児病院で救命治療を受けているが、治療に使われる機器はアメリカ国外では入手できない。ソフィアちゃんの母親によると、医療チームは家族に対し、このまま治療を受け続けなければ、ソフィアちゃんは数日のうちに死亡する可能性があると告げたという。   

 弁護士によると、移民局は3日、一家に対し、6月2日から1年間の人道的仮放免を許可した。ソフィアちゃんは5月30日に、ベーカーズフィールドの移民局で「バイオメトリクス・アポイントメント」を受けており、これに伴う許可となった。弁護士は「移民局が迅速にソフィアと家族に1年間の人道的仮放免を与えてくれたことに深く感謝している。これで女児は救命治療を受け続けることができるようになった。私たちは、移民局がこの事態の緊急性を認識したことを称賛する」と述べた。

 ソフィアちゃんは「短腸症候群」と呼ばれる珍しい病気の治療を受けており、1日に14時間、栄養剤を静脈注射しなければならない。母親によると、ソフィアちゃんは生後7ヶ月のときメキシコでこの病気と診断され医師から救命治療を受けるために渡米しなければならないと告げられたという。

 

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