6月7日は「2022年トーランス市選挙」 約10年ぶりに新市長を選出

市長候補にGeorge Chen氏、市議会議員候補にJon Kaji氏

George Chen 氏

台湾生まれ、小学校一年生で渡米し、カーソンハイスクールを経てUCLAを卒業。米軍ジェット機のシニアプログラムマネージャーとしてのキャリアを持つ元エンジニア。現トーランス市第2区代表の市会議員。アジア人初のトーランス市長を目指す。

Jon Kaji 氏

家族代々サウスベイエリアに100年以上にわたり居住している日系人。祖父は熊本出身の医師、父は1960年にガーデナ市の財務局長になった会計士でジャパニーズアメリカンミュージアムオブロサンゼルスの創設者でもある。93年から99年まで東京にあるカリフォルニア州の貿易と投資事務所のオフィスでディレクターとして勤務し、日本の企業をカリフォルニア誘致した。南カリフォルニア日系アメリカソサエティ、ガーデナバレー日本文化協会、ガーデナ仏教会など様々な日系団体で活動を行う。

トーランス市と日本とのつながりについて。

Chen氏:トーランス市にはホンダのヘッドクオーターをはじめとして様々な日系企業があります。また、柏市と姉妹都市提携を組み、毎年高校生が交換留学しているほか、5年おきにさらに大きなスケールの文化交換プログラムを行っています。今後もさらに日本の地方都市との友好を増やしていきたいと思っています。

Kaji氏:少し前まで、トーランス市にはトヨタのアメリカヘッドクオーターがありレクサスはもちろん、部品メーカーや下請け会社もあったのですが、日系企業の数は近年減少しています。今後は日系のゲームソフトウェアの会社やEスポーツ、ヘルスケア関連の会社を北トーランスに誘致したいと考えています。

日本やアジアからの自営業者や中小企業がビジネスをしやすくするためには

Chen氏:カリフォルニア州は法人税をはじめとし税金がアメリカでも一二を争う高さですので、元々中小企業にはチャレンジが多い場所といえます。そんな中で、トーランス市の消費税をロサンゼルス郡で一番低く保てば市民はもちろん、市外から多くの人々にトーランスのレストランやショッピングを楽しんでもらえるきっかけとなります。また日本の地方都市との友好に力を入れ日本からのビジターを増やせれば日系ホテルやレストラン、ショップなど様々なビジネスの集客に繋がると考えています。

Kaji氏:日本の文化を理解し、市が日系企業と良い関係を築き保っていくことはとても大事です。
私は今までも、新選組グループをはじめとした日本個人実業家と一緒に仕事をしてきました。私が所有するショッピングモールに店をオープンしてもらいましたし、今後もトーランスを拠点にアメリカでビジネスをしたい日本人や、アメリカへ市場を拡大したい日系の企業進出も応援していきたいと思っております。

なぜ、増税が市の住民のためにならないのか

Chen氏:Measure SST が取り入れられ消費税を増やすと一時的に市の財政を助ける事になるかもしれませんが問題の根本的な解決にはなりません。それよりも財政を見直し支出を減らすこと、そして企業をもっとトーランスに誘致して市の収入を増やすことに力を入れるべきです。物価が急騰している今、消費税増税をするのは賢くないように思えます。

Kaji氏:私もMeasureSST導入による増税には反対です。トーランス市の財政はカリフォルニア州にある全市の中でワースト4位です。負債を多く抱え、破産寸前なのです。SSTは”安全”という言葉を使っているのですが、実際市の安全とはあまり関係ないのです。それよりも州の監査を取り入れ、市の財政がどうして破産寸前になるまで悪化してしまったのかをまず知り、改善する方法を探っていかなければなりません。

対アジア人のヘイトクライムや、空き巣、カージャックなどの安全対策

Chen氏:現在のカリフォルニアのDA (最高検事 George Gascon)の下では、警察が犯罪者を逮捕しても罪が深く追求されないこともあり、アジア人の犯罪被害者は警察で被害届を出すことによって注目を浴びるのを避けたいと思う傾向にもあるかと思います。

Kaji氏:だから警察や消防士がもっとアジア人文化や習慣を理解した対応をできるようなトレーニングを取り入れたり、教育ではいじめを予防するプログラムを取り入れ、思いやりのある人間を育てることも将来犯罪を減らす助けになるはずです。

今回の選挙の重要性

Chen氏:トーランス市の人口の35%〜37%はアジア人です。しかし選挙の投票登録をしているアジア人は24%しかいないため、アジア人の声が行政に届き難い。とはいえ、今回6月7日のトーランス市の選挙では同市会議員の中に二人アジア人を誕生させるチャンスなので、皆さんにぜひ投票していただきたいのです。社会での思いやりや敬意の心といったアジア人の価値観は今のアメリカにプラスになるはず。市議会には7席あり、そのうち2席は28%近くなので、トーランス市のアジア人人口率と近くなります。

Kaji氏:日系コミュニティは100年以上トーランスの大事な一部です。日系人はトーランス経済や文化活動をずっとサポートしてきましたので、日本人の人たちにもっと選挙活動に参加して投票していただきたい。より多くの日系人や親日の政治家が市の行政に関わることで、日系コミュニティにももっと行政の恩恵が行き渡るはずです。よろしくお願いいたします。

情報提供 : 佐々木花子

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