乳児ボツリヌス症の集団発生に関連し、「ByHeart」社製粉ミルクをリコール(11/10)

【ロサンゼルス10日】食品医薬品局(FDA)は、カリフォルニア州を含む10州で8月以降13人の被害が報告された乳児ボツリヌス症の集団発生を受け、乳児らが摂取していた「ByHeart」社製のオーガニックの粉ミルクのリコールを発表した。
 現時点でこの粉ミルクが乳児ボツリヌス症の集団発生に関係した証拠はつかめていないが、ByHeart社は予防措置として「Whole Nutrition Infant Formula」の自主回収を実施した。死亡者は出ていない。
 リコールの対象は、「賞味期限」が12月1日の粉ミルク2ロット。ロット番号は206VABP/251261P2と206VABP/251131P2。
 FDAは、該当製品を所有する保護者や介護者に対し、包装下部に記載されている識別情報を記録した上で速やかに廃棄するよう要請した。また小売業者と連携し、「影響を受ける可能性のある全製品」を店頭から撤去する作業を進めていると述べた。
 疾病対策センター(CDC)によると、乳児ボツリヌス症は細菌が産生する毒素による疾患であり、便秘、哺乳不良、頭部を支える力の衰弱化、嚥下困難などを引き起こし、最終的には麻痺や死に至る可能性がある。
 FDAは、ボツリヌス症の発症には数週間かかる可能性があるため、予防措置として最近子どもに同リコール対象粉ミルクを摂取させた保護者や介護者は注意深く観察するよう求めた。
 同局によると、この粉ミルクに関連した乳児ボツリヌス症の症例は、アリゾナ州、カリフォルニア州、イリノイ州、ミネソタ州、ニュージャージー州、オレゴン州、ペンシルベニア州、ロードアイランド州、テキサス州、ワシントン州で報告されている。

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