【ロサンゼルス8日】カリフォルニア州当局はこのほど、ロングビーチ拠点の非営利団体「Foodbank of Southern California」の幹部ら十数人が州と連邦政府からの資金を不正に使用し、自宅の改築やテスラの購入に充てていたとして、同団体を提訴した。
「Foodbank of Southern California」は、前CEOであるジャンヌ・クーパー氏に対する疑惑について社会福祉省が調査する中、昨年10月に閉鎖された。同訴訟の被告には、現CEOのブライアン・ウィーバー氏ら複数人が含まれる。
「Foodbank of Southern California」は1975年に設立され、コンプトン、サンペドロ、アンテロープ・バレー、ノース・ロングビーチなど、ロサンゼルス郡全域の低所得者層を対象に食料品の配布サービスを提供している。同団体のウェブサイトによると、”健全な財政運営と説明責任と透明性へのコミットメント “が評価され、過去には賞も受賞。しかし、少なくとも過去10年間、同団体の指導者たちは、州および連邦政府からおよそ1,100万ドルの資金を流用してきたという。
社会福祉局は2024年6月1日、内部告発を受けてフードバンク全体の調査を開始した。タレコミは、虚偽の経費の払い戻しや、非営利団体の資金を個人的な使用や享楽のために使用するなどといった内容で、「さまざまな不正行為」でフードバンクを告発した。
捜査当局は、同団体が、存在しない商品やサービスの支払いに1100万ドル以上を受け取ったと主張している。州の訴訟によると、不正使用されたとされる数百万ドルの資金のうち、20万ドルは4,000枚の50ドルのウォルマート・ギフトカードの支払いに充てられたとされるが、ギフトカードが世帯に贈られたことを示す書類を一切保管していなかった。
州当局はまた、フードバンクが緊急食糧プログラムの資金28,000ドル強を、クーパー元CEOのラスベガスの自宅とLA郡間の車移動時のガソリン代に使ったと主張。クーパーとウィーバーの両CEOに加え、ディオン・ランボー、アリス・”スウィート・アリス”・ハリス、マイケル・バレットを含むフードバンクの取締役12名が訴えられた。