【ロサンゼルス5日】ロサンゼルス郡とパサデナ市は5日、1月に起きた大規模な山火事「イートン・ファイヤー」で、「Southern California Edison(SCE)社」の電気設備の不具合が原因で火事が起きたとして、同社を相手取る訴訟をそれぞれ起こした。
1月7日に発生した「イートン・ファイヤー」では、ロサンゼルス郡の非法人地域であるアルタデナのコミュニティーに壊滅的な打撃を与え、14,000エーカー以上の土地を焼き尽くし、数千の建造物を損壊し、17人が死亡した。ロサンゼルス郡が起こした訴訟では、強風が予想された際に、高圧送電線と「エディソンが設計、所有、管理、維持する電気設備」を載せた送電鉄塔の下で火災が発生し、周囲の草地に火が燃え移ったとしている。
同郡の訴訟では、その主張が写真、ビデオ映像、目撃者の証言などの証拠によって裏付けられているとしている。また、58ページにわたる訴状には、ロサンゼルス郡洪水管理地区とロサンゼルス郡統合防火地区が原告として名を連ねており、「イートン・ファイヤー」に関連して、SCE社によるメンテナンスの不備の疑いによる損害賠償を求めている。
パサデナ市が5日に起こした別の訴訟では、SCE社の電気設備が壊滅的な大火災を引き起こし、市のインフラに広範な損害を与えたとしている。
これら2件の訴訟に対しSCE社は声明で反論し、「私たちの心は南カリフォルニアの山火事で被害を受けた地域社会とともにある。提起された訴訟については検討中であり、適切な法的手続きによって対応する予定」と述べた。