【ロサンゼルス9日】ロサンゼルス郡が、大手保険会社ファーマーズ・インシュアランスによる山火事被災者の保険金請求への対応について、調査を開始しました。
調査の対象となっているのは、2025年1月に発生したイートン火災とパリセーズ火災の被災者から寄せられた保険金請求です。
LA郡郡政執行官室によると、今回の調査では、ファーマーズの対応がカリフォルニア州の「不正競争防止法(Unfair Competition Law)」に違反していないかを調べるとしています。
背景には、被災した保険契約者から相次いでいる不満があります。
「検査費用を払ってもらえない」と訴え
郡側によると、イートン火災の被災者でファーマーズの保険に加入している住民からは、有害物質の検査や除去にかかる費用の支払いを拒否された、保険金の支払いが遅れている、請求額を十分に支払ってもらえないといった訴えが寄せられています。
火災後に残った住宅の中には、鉛、アスベスト、クロムなどの有害物質による汚染が確認されたケースもあるということです。
郡が被災者と開いた最近の会合では、ファーマーズの契約者から、資格を持つ環境衛生の専門家による汚染検査について、保険会社が費用の支払いに消極的だったり、支払いを拒否したりしたため、住民が検査費用を自費で負担せざるを得なかったとの報告があったとしています。
さらに、汚染された住宅の除去・清掃作業だけでなく、その間の生活費や仮住まいにかかる費用についても保険会社が支払いを拒否しているとの訴えが出ています。
LA郡「被災者を保護する」
LA郡のキャスリン・バーガー郡政委員は、長年保険料を支払ってきた被災者が、火災後に汚染された住宅を残されたまま、必要な検査や清掃の費用まで負担する状況を問題視。
「不公平な事業慣行を終わらせる必要がある」として、ファーマーズが法律に違反していた場合には責任を問う姿勢を示しています。
また、リンジー・ホーバス郡政委員も、パリセーズ火災やイートン火災で住宅を失ったり、汚染によって住めなくなったりした家庭が、「安全ではない家に戻るか、経済的に困窮するか」という選択を迫られるべきではないと指摘しています。
ステート・ファームに続き、ファーマーズも調査対象に
ロサンゼルス郡による保険会社への調査は今回が初めてではありません。
郡は先月、同じくイートン火災とパリセーズ火災の被災者への対応をめぐり、ステート・ファームに対して訴訟を起こしています。
今回のファーマーズへの調査も、山火事後の保険金請求をめぐる被災者からの苦情が背景となっています。
一方、現時点でファーマーズ側からは、今回の調査について正式なコメントは確認されていません。
2025年の大規模山火事から1年以上が経過した今も、被災者の中には住宅の修復や再建をめぐる保険問題を抱えている人が少なくありません。
今回のLA郡による調査が、山火事被災者への保険金支払いをめぐる問題の解決につながるのか、今後の動きが注目されています。
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