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Vol.28
これでアナタもビール通!スタイルについて知ろう
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どうも皆さん、お久しブリューイングです!先週久しぶりに家族でセドナへ旅行してきました。やっぱりセドナは最高でした。何度でも訪れたい場所の一つです。
てなわけで、今回はセドナの撮れたての写真と一緒におビールのお話をしたいと思います。セドナでもらったパワーと尿酸値を皆さんにお裾分けしちゃいます笑
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先週のコラムVol.27『窯焼きピザを食べながらクラフトビール』で黒人差別を抗議したスタウト(黒ビールのスタイル)について触れました。今回はそもそもビールのスタイル(造り方)って何ぞや?という方に分かりやすく説明します。
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以前、コラムVol.3で『ビールは世界に100種類以上』という記事を書きました。そうなんです、ビールの造り方はこんなにもバラエティ豊かなんです。アメリカのスーパーのビールコーナーってやたら商品多くて、正直どれを買えばいいのか分からないって方も多いのでは…。
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セドナのホールフーズのビールコーナーでローカルビールを物色中
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『いやいや、そもそも”造り方”って何やねん!』というアナタ。今日でそんな自分とサラバイしましょう。
これは日本人に馴染みのある焼酎と日本酒で例えると分かり易いです。焼酎と言っても、麦、米、芋、黒糖、紫蘇、泡盛など様々な種類がありますよね。日本酒も純米吟醸、大吟醸、純米酒とかありますね。これこれ!これがスタイルです!
洋酒のワインやウィスキーだって同じです。ただね、僕は声を大にして言いたい!焼酎、日本酒、ワインって、ゆうてもそんなに種類がないですよね。それに対してビールは100種類以上あります!
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今現在、地球上にある100種類以上のビールのスタイルのルーツを遡っていくと、ラガーとエールの2つのスタイルに辿り着きます。
つまり存在するほぼ全てのビールが、このラガーとエールから派生したスタイルなんです。ではこの2つの違いは、何なんでしょう?
それはビールの発酵のさせ方の違いです。ビールのタンクの下の方で発酵させる下面発酵という手法で精製したものをラガー。タンク上面で発酵させる上面発酵という手法で精製したものをエールと言います。
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ちなみにランビックという下面発酵でも上面発酵でもない、自然発酵させるマニアックなスタイルもありますが、ここからの派生はほぼないので敢えて今日はお話ししません。
日本人がビールと聞いて真っ先に思い浮かべるビールのスタイルは、ラガーなはずです。キリン、アサヒ、サッポロ、エビス、オリオンなど、いわゆる大手ビールはその殆どがラガー。そう、ラガーは100種類のうちの1種類です。
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日本のビールだったらプレモルが好き!って方もいるかと思います。サントリーのプレミアムモルツは、ラガーから派生したチェコ生まれのピルスナーというスタイルのビールになります。
なのでプレモルが好き!って方は、今度ご近所のブリュワリーやスーパーのビールコーナーで、ピルスナーと書かれたビールを試してみてください。このように、今まで多くの方に親しまれてきた日本のビールは、殆どがラガーとピルスナーなんです。
僕はアメリカに住んでからクラフトビールを知り、もう大手ビールはあまり飲まなくなりました。これはあくまで僕個人の意見ですが、ビールの面白さはラガーじゃなくてエールにあります。
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エールから派生したペール・エールはビール好きなら抑えておきたいスタイル。そして世界中で大大大ブームになったIPA(アイ・ピー・エー)は、ペール・エールから更に派生したインディア・ペール・エールの略です。
先週紹介した黒ビールには大きく分けて2つのスタイルがあり、ポーターとスタウトが代表的です。イギリスで生まれたポーターは、エールから派生したスタイル。そしてそのレシピがアイルランドやスコットランドへ渡り、そこで造られた黒ビールがスタウトです。
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日本でも馴染みのある黒ビール、ギネスはアイルランド生まれのスタウトというスタイルのビールです。
今日は入門編としてビールのスタイルについて簡単に説明しましたが、ん?なんかビールって掘り下げたら面白そう!なんかクラフトビールが気になってきたぞ!って方にぜひ酔うチェックしてもらいたいYouTube動画があります。
これは僕が今までで一番時間をかけて作った30分の超大作です。日本にはビール検定という資格があり、クラフトビールブームの昨今この資格の取得を目指す方が増えてきています。この動画は、ビール検定の公式テキストを要約した動画になります。
(画像をクリックor https://youtu.be/cZSNlpYxaWk )
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ビール検定試験は、かなりアカデミックな内容が含まれます。僕自身の経験ですが、最初に読んだ時は難しすぎて全く理解できず、途中で挫折して本を放置していた事があります。
ビールの知識が何もない状態でいきなり読んでも難しいので、これからビール検定試験に興味があるって方、ぜひこの動画を基礎知識として見てから本を読むことをおすすめします。とっても理解しやすくビールが面白くなります!
ビール検定試験を受けない方も、ビール好きには堪らない酒場のうんちくや豆知識が満載です!そこのビール好きのアナタ!絶対観なさい、私に騙されなさい!
それでは来週は、世界最強パワースポットの一つとして有名なセドナのおすすめブリュワリーのお話をしたいと思います。それでは皆さん酔い一日を。乾杯っ!
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(4/4/2022)
とも蔵 TOMOZO クラフトビール探検家
LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
とも蔵さんYouTube: https://www.youtube.com/channel
▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む
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