【ロサンゼルス9日】環境に有害な温室効果ガス「メタン」の埋立地での発生を減らすため、生ゴミを各家庭が分別し、市単位でコンポスト(堆肥化)を義務付けるカリフォルニア州の法案「SB1383」が、来年1月1日から施行されることになっている。
この法案は、2016年に当時のジェリー・ブラウン知事が署名し、2022年1月1日から施行されることが決まった。しかし、サンディエゴ、サクラメント、ロサンゼルスを含む州内の大都市では、生ゴミのコンポストへの準備が進んでいないのが現状で、年明けの実施には間に合わない見通しだ。
法案では、各管轄区が住民やビジネスへの生ゴミ収集サービスを提供し、コンポスト施設で生ゴミをリサイクルしてバイオ燃料などに変え、有効活用するよう求めている。
「CalRecycle」によると、生ゴミ、庭の手入れで出たゴミ、紙や段ボール類などの有機廃棄物は、カリフォルニア州の埋立地に捨てられるゴミ全体の半分を占めている。同法案の下、2025年までに有機廃棄物の75%削減と、まだ食べられるのに捨てられる食品の最低20%の削減を目指している。
「CalRecycle」によると、埋立地に捨てられる有機廃棄物から出るメタンの量は、州全体の約20%を占めている。メタンは、CO2よりも84倍強力な温室効果ガスで、生ゴミのコンポストは地球温暖化対策になるとされている。