ヘルスコーチ&産前産後フィットネストレーナーとして活動する井戸本結実さん。「クライアントが変わってきたり、ブログでメッセージをもらったりするとやっていてよかったと思う」。人助けがしたいという思いで指導に励む(公式ウェブサイト yumiid.com)
ヘルスコーチ 産前産後フィットネストレーナー
井戸本 結実
Yumi Idomoto
〝フィットネス天国〟といわれるここカリフォルニア。エクササイズに精を出す人も多く、気候の良さも手伝って健康的なライフスタイルを実現しやすい。
〝筋トレママ〟を名乗る井戸本結実さんはACE(American Council on Exercise)認定ヘルスコーチ&産前産後フィットネストレーナー。食生活やトレーニング、マインドセット、睡眠など、クライアントが求めるものを見極めて指導を行なう。
「運動すると寝付きもよく睡眠の質もメンタルも向上する。ずっと若くいられて、人生全体がポジティブになる」と、筋トレのポジティブ効果を説く。
独身時代は東京のPR会社に勤務し、一人暮らしもあって食事も不規則な生活を送っていた井戸本さん。
激務によるストレスで帯状疱疹を発症し「若さで乗り切っていた」が、PMS(月経前症候群)と鼻炎性アレルギーもひどかった。
人生を変える筋トレとの出会いは2013年。結婚し、ご主人の都合で引っ越したワシントンD.C.で「ハマってしまった」。
半年ほどで効果に気づき、気になっていた下半身が細くなりスリムパンツが履けるように。
全身が引き締まり、コンプレックスも解消された。それでもPMSは相変わらずで、アレルギーも悪化。
「なぜこんなに不調なのか」といろいろ調べた結果、原因がカフェインと砂糖の摂りすぎにあると気づき、生活を改善すると体調は劇的によくなった。2年後に日本へ帰国。
筋トレや食生活についての動画をInstagramにアップしはじめた。そのうち教えてほしいという人が増加し、パーソナルトレーナーの資格を取得。ウェブ発信、マンツーマンコーチ、フィットネスクラス開催による「人助け」が始まった。
今夏、家族でロサンゼルスに生活拠点を移した。
現在は「研究に基づいた内容」にこだわって情報を発信している。
「私は英語で文献を読めるし、それを日本語で伝えていくのが自分の使命」と話し、それにより健康情報が一歩遅れている日本の意識を変え、正しい知識を広めたいという。
「1対1だと一度に1人しか助けられない。でもネットなら不特定多数の助けになれる」。
昨年には産前産後フィットネストレーナーの資格を取得した。自身でも出産を経験し、産前産後エクササイズの重要さを実感したからだ。
「産後の治癒を早める専門トレーニングは母親にとってはリフレッシュにもなる」。
妊娠中も筋トレをしていた井戸本さんは、筋肉がしっかりついていたことで体力もあり産後の回復も早かった。
また、母親の機嫌は子どもの情緒に影響を及ぼす。それを実感しているから「筋トレでハッピーなお母さんを作り、子どももハッピーになってほしい」と願いながら活動している。
「子育ての小さな悩み相談ができない人もいる。そういう人のためにコミュニティを作りたい。家にこもって孤独になりがちだから、エクササイズで外に出るきっかけになれば」と話す
LAではオンラインからの発信がメインだが、そのうちクラスなども開講していきたいという(instagram@yumiid)