【ロサンゼルス13日】
ホテル経営者の72%が「2026年大会で業績に悪影響」 2028年五輪に向け課題浮き彫り
2026年FIFAワールドカップ開催による経済効果に大きな期待が寄せられていたロサンゼルスのホテル業界で、実際の宿泊需要は予想を大きく下回ったとの調査結果が明らかになった。一部のホテル経営者からは「大会がビジネスに悪影響を与えた」との声も上がっている。
調査を実施したのは、ロサンゼルス・ホテル協会(Hotel Association of Los Angeles)のプロジェクトである「Hospitality Education and Research Organization」。調査報告書によると、大会前には、SoFiスタジアムで開催された8試合について「スーパーボウル8回分に匹敵する観光需要が見込まれる」とホテル関係者に説明されていたという。
しかし、実際には期待されたほどの宿泊客増加にはつながらなかった。
報告書の概要では、「ワールドカップはロサンゼルスのホテル業界にとって、通常の、場合によっては低調な夏をもたらした。市内全体で客室稼働率の低下や人員削減が見られた」と指摘されている。
調査に回答したホテル経営者の72%が、2026年の業績においてワールドカップがマイナスの影響を与えたと回答した。
あるホテル経営者は、「ロサンゼルスへの訪問者増加という期待はホテルには実現しなかった。都市や国にとって大きなPR効果はあったが、人々はロサンゼルスに滞在しなかった」と話している。
予約低迷で人員削減も
宿泊需要の低迷を受け、調査対象ホテルの82%以上が季節スタッフの削減を実施。また、76%がワールドカップ関連の予約は『最小限だった』と回答した。
さらに、ホテル側は客室料金を引き上げたものの、収益増加には十分につながらなかったとしている。
報告書では、「宿泊料金の上昇だけでは需要の弱さを補えず、ホテル全体の売上や、市が期待していた宿泊税収にも影響した」と分析している。
短期賃貸の増加も影響か
ホテル業界が指摘するもう一つの要因が、Airbnbなどの短期賃貸物件の増加だ。
報告書によると、2026年のロサンゼルス市内の短期賃貸物件数は2025年より10%増加。短期賃貸の収益は21%伸びた一方で、ホテル業界の業績は低迷したという。
調査回答者の6割は、短期賃貸の拡大が今後の大型イベントにおけるホテルの予約数や料金設定に悪影響を与える可能性があると回答した。
特に、2028年に開催予定のロサンゼルス夏季オリンピックを前に、業界では慎重な見通しが広がっている。
報告書は、「大型イベントによるホテル需要の予測は、実際の恩恵を過大評価していた可能性がある。2028年五輪というさらに大きなイベントを迎える前に、ロサンゼルスは需要予測と短期賃貸政策を改めて検証する必要がある」と警告している。
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