カリフォルニア産高級ワインが大幅値下げ コスコやアルディなどで掘り出し品続々(10/9)

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【ロサンゼルス9日】

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供給過剰で余剰在庫が拡大、通常150ドル超のワインが30ドル以下で販売されるケースも

カリフォルニア州のワイン業界で供給過剰が深刻化する中、高級ワインが大手小売店で大幅な割引価格で販売される動きが広がっている。コストコやアルディ、クローガー、グローサリー・アウトレットなどでは、通常なら高価格帯で販売されるワインが、プライベートブランドや限定商品として手頃な価格で店頭に並んでいる。

ロサンゼルス・タイムズによると、通常1本150ドル以上で販売される高級ワインが、これらの小売店では30ドル未満で購入できるケースもあるという。

グローサリー・アウトレットでは、元のワイナリー名義で45~85ドル程度で販売されるナパ・バレー産カベルネ・ソーヴィニヨンが、同社のプライベートブランド「Second Cheapest Wine」の商品として9.99ドルで販売されている例も報告されている。

背景には、長年続くワイン生産量と消費需要の不均衡がある。米国のワイン生産量の約8割を占めるカリフォルニア州では、消費者のワイン離れにより売れ残り在庫が増加。生産者の一部は余剰ワインを大量に小売業者へ販売し、別ブランドとして流通させることで在庫削減を進めている。

この手法により、ワイナリーは既存ブランドの価格を大きく下げることなく在庫を処分できる一方、消費者にとってはこれまで手が届きにくかった高品質ワインを低価格で購入できる機会となっている。

グローサリー・アウトレットのワイン担当者によると、小売業者向けに提供されるワインの量は近年大幅に増加している。2018年当時は1,000~3,000ケース規模の取引が一般的だったが、現在では2万~20万ケース規模の商品提供も珍しくないという。

品質面でも向上が見られる。クローガーでは、著名なワイン評価機関で90点以上を獲得した商品が、わずか2カ月間で「取り扱いなし」から20種類に増加したとしている。

また、コスコではプライベートブランド「カークランド・シグネチャー」の「スタッグス・リープ・カベルネ・ソーヴィニヨン」の価格を22.99ドルから19.99ドルへ引き下げた。

一方で、こうした値下げの背景には米国ワイン市場全体の縮小がある。シリコンバレー銀行の「2026年米国ワイン産業レポート」によると、2025年の米国ワイン販売量は推定3億2,900万ケースとなり、前年の3億3,590万ケースから減少。市場規模も2024年の755億ドルから、2025年には約743億ドルへ縮小した。

業界関係者は、消費者の飲酒習慣の変化、インフレ、若年層を中心とした嗜好の変化などが売上減少の要因だと指摘している。

余剰在庫問題は、生産者やブドウ農家にも大きな影響を及ぼしている。ワイン業界の仲介会社ターレンタイン・ブローカレッジは、2026年8月の市場報告で、保管中の古いワインが大量に残り、需要が十分に回復していない状況を警告。一部の農家では、ブドウ畑の撤去、生産量削減、他作物への転換を進めている。

実際、2024年から2025年にかけてカリフォルニア州では3万8,000エーカー以上のブドウ畑が撤去されたとの報告もあり、今後需要が回復した場合には供給不足につながる可能性も指摘されている。

現在のところ、専門家は「お買い得な高級ワイン」が市場からすぐになくなる可能性は低いとみており、消費者にとってはしばらく魅力的な価格で高品質ワインを楽しめる状況が続きそうだ。

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