就職業界の最新トレンド

コロナ禍の就職・転職事情  就職業界のトレンドは? 企業がするべきことは?  アフターコロナに求められる能力とは?

経済再開が進むアメリカでの就職事情はどうなっているのか。アメリカの転職・就職業界のプロフェッショナル「クイックUSA」のリクルーティング・コンサルタントに聞きました。


Q. コロナのパンデミックになって、人材業界にどのような影響がありましたか?

A. コロナで大きなダメージを受けた業界では採用を抑制したり、ストップしたりしましたので、人材業界も他の業界同様に影響を受けています。インディードが昨年4月に発表した調査によればアメリカにおける前年に対する求人数は約31%減少したそうですが、弊社でも昨年4~5月にかけての求人数はコロナ前の約70%程度まで下がりました。しかしながら、6月以降は業績の好調な企業での採用が活発化したため、求人数も回復してまいりました。

Q. 昨年3月末からのコロナ禍では、人材業界にどのような現象が起きていますか?仕事の応募者の数は、増えていますか? それとも減少していますか?

A. 昨年は4月に求職者の数が減少しましたが、4月がボトムで、6月には求職者の数が激増しました。以降、例年と比べてあまり変わらない状況で推移しました。ただし、仕事に就かれている方は様子見の方も多く、より慎重に転職先を探されている傾向にあるようでした。コロナ禍での大きな変化は、これまで当たり前だった対面での面接からウェブ面接に代わったことでしょう。また、変化の波に合わせて事業を拡大させている企業では、面接から採用までのスピードがアップされているのも特徴的です。

Q. コロナ禍では、どのような業種を求めている人が多いですか?

A. リモートのお仕事を探されている方が急激に増えています。コロナ禍ではオフィスでのお仕事に不安な気持ちを抱かれている方が多いようです。また、エッセンシャルビジネスの業界、特に物流業界でお仕事を探されている方も目立ちます。全体的には、マーケティング、IT、会計・経理、ITエンジニア、機械・電子エンジニア、E-Commerce、一般事務などの業種、専門職を探している方が多くいらっしゃいます。コロナ禍でも採用が活発に行われている分野に、よりよい条件を求めて転職する方も見受けられます。

Q. どのような企業からの人材募集が多いですか?

A. IT、会計事務所、メーカー、物流、食品関連などの業界からの募集が多いです。コロナ禍での採用意欲の高い企業の採用ハードルはやや高めで、昨年は未経験者の採用枠はほぼなくなり、即戦力の経験者募集が100%近くに上る月も多くなりました。また、ハイクラス、現職(前職)での実績をより重視される企業も多い傾向にありました。今年もそうした傾向は続くかと思いますが、経済活動の活発化に伴い、未経験者枠も増加していくかと思います。

Q. 最近、企業や応募者から特にどのような相談が多いですか?

A. 企業からは

①コロナ禍での採用

②従業員がコロナに感染した場合の対応

③ワクチン接種についての会社の方針、など。

求職者からは

①ビザ

②現職の将来への不安

③在宅の仕事

④OPTの求職の相談

⑤他州や日本への転職に伴う相談

⑥業界やキャリアチェンジの相談

⑦IT業界やデジタルマーケティング職へのキャリアチェンジ志望が増え、それを実現するために必要なスキルについて、などが多いです。

Q. コロナを機に、都市の人が他州や田舎などへ移住を希望し、そこでの仕事を探している人は多いですか?

A. 昨年3月にステイホームが始まって以来、多くの人や家族が郊外や他州、他国へ移動しました。ただしアメリカに住む日本人の方で、郊外や他州へ引っ越しされた方はそれほど多くはないように思います。昨年西海岸では、ハワイや他州からカリフォルニア州へ引っ越しされ、仕事を探している方は増加傾向にありました。

Q. 2021年の雇用状況は、どのような年になると予測されますか?人材を探している企業へのアドバイスをお願いいたします。

A. 日本では2021年問題が騒がれていますが、新卒人口が2022年以降減少トレンドに入ります。日英バイリンガルを必要としている企業は、コロナ禍でも採用活動を止めないことです。人材不足がすぐにやってくるからです。また、いかに従業員が定着し、活躍する組織を作っていくかということが重要な施策になってくるでしょう。

Q. 仕事探しをしている応募者にアドバイスをお願いいたします。

A. アフターコロナの時代には「自分で考えることができ、自分で行動ができる人」は企業も欲しい人材かと思います。リクルートスーツを気にするより、語学力や資格取得などを目指し、自分の武器となるスキルをできるだけ多くもつことが大切です。また、専門的なスキルに加え、「リーダーシップや主体性の高い人」「問題意識の高い変革型人材」なども企業が求める人物像です。コロナがあろうとなかろうと世界の経済成長率は鈍化していますので、淘汰されない自分づくり、自分磨きが大切だと思います。


お話を伺った方々
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◆ロサンゼルスオフィス

<Recruiting Division Manager>本間里江さん

◆ニューヨークオフィス

<Sr. Recruiting Consultant>磯部未来さん

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