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フィジカルセラピーで歌が上手くなる!?
~声帯の機能~
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Restore and Integrate Physical Therapy (R&I PT)
小児から老人、整形外科、神経性、術後、慢性や急性の痛み、自律神経失調(不眠症、消化不良、生理痛・不順、ホルモンの問題)、アスリート(スポーツ障害・外傷、怪我の予防、パフォーマンスの向上)やボーカリストの発声の向上に向けた治療まで行なっている。
y.fujii@randipt.com (310) 755-0106
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https://www.randipt.com/ja/
■質問にお答え頂いた方 藤井義信 PT, DPT, OCS, CFMT, FFMT, FAAOMPT
トーランスでフィジカルセラピーのクリニックを開業している藤井先生。たびたび出張治療のためニューヨークへ出向くのだそう。「NYで治療を受けられる患者さんにはコーラスグループの方々も多いです。フィジカルセラピーを受けたら、以前より各段に上手く歌えるようになったと好評を得ています。ボイストレーナーの方も来られています」。先週号(11月18日号)では『フィジカルセラピーで歌が上手になる!?~頭蓋骨の縫合をゆるめる~』を紹介。今回は、「声帯の機能」について、藤井先生に聞いてみました。
前回のコラムでは、歌声は身体の骨骨にも振動し、頭蓋骨の繋ぎ目である「縫合(ほうごう)」をゆるめる治療が有効的であることをお話ししました。
歌声の向上についてのフィジカルセラピーの治療では、頭蓋骨からのアプローチのほかにも様々な治療を行っています。その一つにあるのが、口の中からのアプローチです。
発声時にはまず声帯の振動から始まり、口の中に音が響きます。この音の響きは口の中の広がり具合で左右されます。治療では口の広がりが大きくなるように、顎関節、口蓋、舌などに働きかけて、動きの制限をなくしていきます。舌の根っこの部分である「舌根(ぜっこん)」や舌根部にある「舌骨(ぜっこつ)」、舌骨に繋がる舌骨筋群にいたるまでをほぐして、動きを良くします。
コーラスグループでソプラノを担当するAさん
声帯は体幹の一つ!? 声帯を鍛えるためには?
また治療では、音の振動が始まる声帯にも働きかけます。肺から排出される空気が声帯の収縮によって振動し、その振動音が声道で共鳴して音になり口や鼻から出ます。
では、声帯を鍛えるためにはどうすればよいのでしょう・・・。上の図をみると、声帯は喉の一部と思いがちですが、実は人間にとって大切な「体幹・コアマッスル」の一部なのです。よって体幹はお腹周りの深部の筋肉、骨盤の下にある骨盤底筋群、呼吸に重要な横隔膜、そして一番上にある声帯もその一部なのです。
声帯を鍛える基礎としては、正しい姿勢に体を整えることが重視されます。体幹全ての筋肉の機能を発揮するには、姿勢が正しくないといけません。よって声帯の機能を最大限に働かせるためにも、まずは姿勢が整っていないといけません。特に首と頭の位置関係は大事です。そこから様々な発声や横隔膜を働かせた呼吸法を用いた運動を通して声帯を鍛えていきます。
歌声を改善したいフィジカルセラピーにもご興味のある方は、一度当クリニックにご相談ください。
(11/21/2022)
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