トレンドにあわせて探求し続ける美食(2/26/2020)

Katsu-ya Group総料理長

釘田 慎二

Shinji Kugita

 

 現在、ロサンゼルスカウンティに9店舗を展開する日本食レストラン、Katsu-ya Group代表の上地勝也氏の右腕として、また同グループの総料理長として全店舗の指揮をとる釘田慎二さん。グループ全体の人員数は、シェフだけでなくフロントスタッフ、さらにセントラルキッチンのスタッフを合わせると500人ほどに上る。オーナーシェフである上地氏による料理の監修やレストランのコンセプトのもと、キッチンやフロアの管理、スタッフの技術向上、人材育成に至る様々なことを追求し、クオリティの高いサービスの提供に努める。

 毎日同じように一つの店舗のキッチンに立つのではなく、日によって様々な店舗を回る釘田さん。「そうですね、今日のようにこのセントランルキッチンで仕事をすることもあれば、翌日はマンハッタンビーチ、次の日はスタジオシティというようにいろんな店舗を回っています。そこでは、料理が正しく作られているか、正しくサーブされているかを一皿ひと皿チェックしたり、スタッフみんなが安全に仕事のできる環境であるかなど細かく確認し、報告書をまとめるなど改善していきます。人材育成については、どんどん入ってくる新しいジェネレーションのスタッフに対して、自分たちの世代の考えをそのまま理解してもらうのは難しい時代。どんなことでも話をする、意見交換をする、とにかくコミュニケーションを取ることが大切だと思っています」

 京都出身。京都調理師専門学校を卒業後、92年に祇園の割烹料亭「杢兵衛」に入社し料理人の道に入った。90年代半ばからは、宮崎県で和食のほか洋食シェフを務めるなど専門分野を広げ、04年に渡米。サウスベイの日本食レストランに勤務の後、2010年にKatsu-ya Gourpの総料理長に就任して丸10年となる。

 アメリカの日本食ブーム到来後、日本食文化の認知度をさらに上げることに大きく貢献したKatsu-yaの一翼を担うトップシェフとして、アメリカの食トレンドをどうとらえているのか。「アメリカで日本食ブームだと思ったら、今度はヘルシー志向。ベジタリアンやヴィーガン、グルテンフリーといったキーワードがグルメ業界を席巻することに最初はとまどいました。しかし、それを突き詰めていくと、京都の精進料理に精通するところもあると、発想を切り替えたら料理をクリエイトしやくすなりました」

 昨年は上地氏と共に、日本は北海道から沖縄まで、弾丸10日間の食の旅に出た釘田さん。「『トロたく』発祥の地である札幌で寿司屋さんに入ったんです。ひと口食べた瞬間、これはウマい!衝撃的でした。トロの部分がごろっとしたサクに近い食感。その土地ならではの味ですよね」。旨いものへの探求心。これこそが美食を創り出す『食』の匠であり続ける秘訣といえるだろう。目まぐるしく変わる食のトレンドに対応していくのはもちろん、ウーバーイーツなどの食のオンライン化が進むと同時に、レストランの在り方も変化していく必要があると話す釘田さん。

目まぐるしく変わる食のトレンドに対応していくのはもちろん、ウーバーイーツなどの食のオンライン化が進むと同時に、レストランの在り方も変化していく必要があると話す釘田さん。

(写真1)Katsu-ya Groupの総料理長として、同グループ代表の上地勝也氏の右腕として全店舗の指揮をとる釘田慎二さん。
www.katsu-yagroup.com

 

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