Vol.46 大麻はお酒の代用品!? (1/24/2020)

Vol.46 大麻はお酒の代用品!?

©Weekly LALALA

お酒と大麻。

日本の大麻教育を受けて育ってきた人にとっては、共通点など一切ないように感じるこの二つですが、カリフォルニアでは大麻は嗜好品。21歳以上であれば誰でも購入し使用することができ、感覚としてはお酒やタバコと同じ。

そんな中興味深い調査結果が発表されました。大麻が嗜好品として購入、使用できるアメリカの州やカナダでは、アルコールの売り上げが下がっていて、さらには現在のアメリカの大学生はお酒よりも大麻を好む傾向にあるんだとか。

これは私の個人的な考えになりますが、若い人たちはインターネットで必要な情報を自ら掴み取れるので、大麻が悪いものではなくベネフィットがあるものだときちんと理解しているからなのではないかと思います。これは大学生であろうが何歳だろうが何人であろうが同じ。必要な情報は与えられるのを待つのではなく自分で掴みに行くということはとても大事なことだと思っています。

アルコール vs 大麻

大麻をお酒代わりに楽しむ際の最大のメリットは「二日酔いがない」というところでしょうか。誰でも一度は経験したことのある二日酔い。頭は痛いし気持ち悪いし動けない。あんなに飲まなきゃよかった、と後悔しても時すでに遅し。ベッドの中で考えられるのは冷たいスポーツドリンクとラーメンのことばかり。こんなに気持ち悪くなるものが、体にいいわけないよなと二日酔いで吐きながら考えたりもします。

逆に大麻を使用しすぎたとしても代償は少ないと思います。よく話を聞くのは、大麻を使用するとなんでも美味しく感じるのでご飯やお菓子を食べすぎてしまう「マンチー」に陥るというと。食欲を増進させる働きがあるので体が弱った患者さんなどもおいしくご飯が食べれるんですね!

こんなにおいしいとなぜ今まで気づかなかったんだろうと食べながら感動に浸り、その後はパンパンのお腹を抱えて満腹でバタンキュー、幸せなまま寝てしまいます。次の朝、食べたお菓子の残骸を見て多少の罪悪感と胃もたれはあるものの、お酒を飲みすぎた時に起こるような二日酔いはありません。

売り上げ急上昇の大麻ドリンク

まだ大麻は覚醒剤と同等の薬物であり社会性を失わせる危険なドラッグ だと教育している国々を差し置いて、世界最大の大麻マーケットが存在するカリフォルニアでは大麻エキス入りの飲み物の売り上げが目に見えて伸びています。大麻マーケットの人々は大麻エキス入りの飲み物の需要は今よりも10倍以上になるだろうと予想をしています。

両方ともTHC含有量は5-10mgと低め。左のブランド「ラグニタス」を所有するのは大手ビールメーカーバドワイザー

大麻が嗜好品になる2018年以前は、大麻エキス入りの飲み物は数えるほどの種類しか存在しませんでした。大麻エキス入りの飲み物を探している消費者もかなり限られていて、虫歯や顎の手術後で噛むことができない人や音楽イベントやハウスパーティなど特別なシチュエーションでいつもよりも盛り上がりたい!という理由で購入する人ばかりだったように感じます。

エディブルは匂いを発さず食べるだけという摂取方法の簡単さと、効き目がしっかりと長続き(2~3時間)するのが人気の秘訣。効いてくるまでに45分~1時間かかるのできちんと事前に計算しておくことが必要。

飲み物はエディブルに比べると効いてくるのが早く(30~45分)、抜けるのも早め(1~2時間)です。パッケージごとのTHC含有量の記載が義務付けられており、さらにはボトルに目盛りがついているので自分が何mgのTHCを摂取しているか分かるようになっていてオーバードーズ(意志にそぐわない大量摂取)しないように工夫されています。

 

ここ数年で見かけることが多くなってきたのはTHC含有量が少ないスロードーシング用の飲み物。2018年以前は消費者もTHC含有量は高ければ高いだけいいという感覚でしたが、今大麻ディスペンサリーでよく見かけるのは一本ごとにTHCが10mgほどしか入っていないとても軽いもので、お酒でいうと「ウィスキーのストレート」と、「薄めに作ったチューハイ」といった感じでしょうか。

どんな人にも受け入れられるようにオプションが充実しているのは消費者にとっては嬉しいですね!

 

お酒を引き合いに出しましたが、私もお酒が好きですし大好きな友達と一緒に飲むお酒は最高だと思っています。ただ、アルコールと大麻は別物ではありますが、アメリカやヨーロッパでは1920年から1930年代にかけて禁酒法によりアルコールが禁止されていたという事実をご存知でしょうか?

お酒は人を狂わせる悪魔の飲み物として取り扱われた過去があるのをどれくらいの人が知っているのだろうと思うことがあります。

現在では人々はそんなことを知るよしもなく、アメリカでは21歳以上、日本では20歳以上であれば誰でもアルコールを購入して楽しむことができます。日本ではいつでもどこでもお酒を買えて公園でバスで電車でどこでも飲むことができますが、アメリカでは公共の場での飲酒は禁止されていますし、ほとんどの州では深夜2時以降のお酒の販売は禁止されています。同じ嗜好品でも、国が違うと法律がこんなにも違うんですね。

大麻も同じです。国が違えば教育が違う、法律も違う。でも、「法律で禁止されているから」というだけの理由で大麻の正しい情報を取り入れず世界全体のムーブメントを見ようともしないのは、そんなに意味があることなのでしょうか?

 

こうして情報を発信していくことによって、いつか大麻を必要としている人が大麻を使用することができ、副作用のある薬に頼らず健やかに生きていける日が来ることを祈っています。

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■アドバイザー
Blue Dreamz
茨城県出身、2010年にファッションバイヤーになるのを夢見て、1年間の語学留学でロサンゼルスに渡米。その後メルローズ沿いの洋服屋に販売員/マネージャーとして勤務、独自のセンスを生かし、自身のセレクトシューズブランドADORE Los Angelesを立ち上げ順調に売り上げを伸ばすが、兄の死をきっかけに目的を見失う。人間活動に専念しようと生きていく中でカリフォルニアの医療用大麻というものを知り、日本との大麻に対する価値観の違いに衝撃を受け、自らリサーチを始める。
「日本人にとって大麻はドラッグのイメージがあります。小さい頃から大麻は人生をダメにするドラッグだと教えられる中、世界各国では医療用、そして嗜好用大麻が続々と解禁になっているのはギャップがありすぎるなと思いませんか?大麻にはメリットがあります。大麻によって精神的にも肉体的にも助けられた人をたくさん見ました。大麻先進国の事情をお届けし、少しでも偏見がなくなればと思います」

インスタグラム @bluedreamz

 

 

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