【ロサンゼルス31日】カーショッピングサイト「Edmunds」の最新レポートによると、カリフォルニア州で3月にテスラ車を下取りに出した人の数が前年比で250%近く急増したことがわかった。トランプ政権の政府効率化省(DOGE)で予算削減などを進めるテスラ創業者イーロン・マスク氏への反感の高まりが背景にある。
昨年3月、テスラはディーラーでの新車・中古車購入に向けた下取りの1.3%を占め、この数字は翌月には0.80%に低下した。しかし、同年11月には2.1%に上昇し、その翌月は若干低下したものの、その後は上昇し続け、今年3月には4.5%になった。
「CBS News Los Angeles」のインタビューに答えた二人の子供を持つ父親は、トレードインで損をすることを覚悟で、2021年モデルのテスラ車を手放す予定だと話した。その理由はマスク氏で、「テスラ創業者としてこれまで尊敬していたが、トランプ政権に加担してからすべてが変わった。テスラを運転していると自分が悪者になった気がする」と説明。「運転中、周りの車が自分に攻撃的になったのを実感する」と話した。
また、「Edmunds」のレポートによると、新車購入者のテスラへの関心が薄れている傾向がみられた。毎月2,000万人の訪問者を誇る「Edmunds」で先月、テスラを購入した人の数は、2022年10月以来の最低水準に落ち込んだ。
自動車購入サイトの「Car Gurus」は、最新のテスラサイバートラックの価格は、元の価格より58%リセールバリューが低いと報告。「ケリー・ブルーブック」は、テスラの新車販売台数が前年比で減少していると報告した。
「Edmunds」の消費者インサイト分析担当のジェシカ・コールドウェルさんによると、テスラは2023年に米国での年間販売台数のピークを迎え、それ以降は徐々に減少している。専門家らは、EV購入を考えているなら、今ならテスラの中古車がとてもお買い得だと話した。