消防署長から解任されたクロウリー氏、LA市議会に不服の訴え(2/28)

【ロサンゼルス27日】1月に起きた山火事への対応を理由に、ロサンゼルスのカレン・バス市長によって21日に消防署長を解任されたクリスティン・クロウリー氏が27日、解任の決定を覆すよう求める書簡をロサンゼルス市議会に提出した

 市議会は3月4日にこの訴えを審議する会議を開くことを決定。クロウリー氏の解任を覆すためには、市議15人中の10人にあたる3分の2の賛成票が必要となる。

 クロウリー氏からの訴えを受けて、バス市長の事務所は短い声明を発表した。ザック・シード広報担当は、クロウリー氏には解任を不服とする権利があると述べた。

 バス市長は21日、クロウリー消防署長を解任した理由として、先月ロサンゼルスに深刻な被害を及ぼした一連の山火事で、火災発生後の事後報告を拒否したことを挙げた。また、1月7日のパリセーズ・ファイヤー発生当日の朝、勤務を終えようとしていた約1000人の消防士を帰宅させ、勤務に残るよう命じなかったことを批判し、クロウリー消防署長の指揮官としての責任を問題視した。

 クロウリー氏の解任に伴い、ロニー・ヴィラヌエバ前副署長が暫定消防署長に任命された。

 パリセーズ・ファイヤーが発生する約1ヶ月前、クロウリー氏は消防委員会に対し、「予算削減が消防署の中核業務を維持する能力に悪影響を及ぼしている」と訴えるメモを送っており、予算削減と消防署の消火能力は、火災が続く中での争点になっていた。

 UCLAの調査によると、イートン・ファイヤーとパリセーズ・ファイヤーの損害を合わせると、ロサンゼルス郡は最大1640億ドルの損失を被った。 

 ロサンゼルス市消防局連合会長は、バス市長がクロウリー氏を消防署長から解任したことを厳しく批判。大規模火災への責任をめぐり、市長がクロウリー消防署長を「スケープゴート(批判対象の身代わり)」にしたと述べた。

 

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