【サクラメント27日】カリフォルニア州議会は27日、ガソリン価格の高騰で利益を得た石油会社に罰金を科す権限を規制当局に与える全米初の法案を承認した。ニューサム知事が今週中にも署名する予定。
この法案は、石油業界がこの法案を阻止するために数百万ドルを費やしてきたにもかかわらず、カリフォルニア州議会に提出されてからわずか1週間後という異例の早さで可決された。
「AAA」によると、民主党のニューサム知事が昨年12月、カリフォルニア州のガソリン価格の平均が1ガロン当たり6.44ドルと過去最高を記録したことを受け、石油会社の利益に課税する新税を可決するために特別立法会を招集したことが同法案可決の発端となった。将来の大統領候補と目されているニューサム知事にとって、石油業界への対抗は主要な政策優先事項だった。
州議会の指導者たちは、新税の導入が供給を抑制し、価格上昇につながることを懸念して、ニューサム知事の最初の呼びかけを拒否した。その代わり、価格破壊をした石油会社に罰則を科すかどうかの判断をカリフォルニア州エネルギー委員会に委ねることで知事と合意した。この法案の核心は、罰則を科すことではなく、石油会社が価格設定について州の規制当局に膨大な量の情報開示を義務付けられることとされる。
カリフォルニア州のガソリン価格は、同州の税金や規制のために、常に他州よりも高い。また、カリフォルニア州のガソリン税は1ガロンあたり54セントと全米で2番目に高く、環境には良いが製造コストが高い特別なブレンドのガソリンを必要としている。
しかし、州の規制当局は、カリフォルニア州のガソリン1ガロンの平均価格が全米平均より2.60ドル以上高かった昨年の夏の歴史的高騰について、これらの税金や手数料だけでは説明がつかないとし、巨額の利益を計上した石油業界に不正があった可能性が高いとしている。
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