【ロサンゼルス17日】ロサンゼルス郡ヘルス局は16日、対面式授業に参加しているワクチン未接種の生徒が、校内か部活動などでコロナ陽性者と接触した場合でも、自宅待機措置は不必要とする新指針を発表した。
新たなプロトコルの決め手となったのは、4週間分のデータを分析した結果、学校内での新型コロナウイルスの伝染率は比較的低いことが判明したため。
ヘルス局によると、ロサンゼルス郡では8月15日から9月13日の間に、生徒7,995人と教職員1,193人のコロナ陽性が報告された。郡内に生徒約150万人と教職員約17万5,000人がいる中で、新学期が始まってからのコロナ陽性率は、生徒が0.5%、教職員が0.7%と極めて低く、ロサンゼルス統一学校区(LAUSD)では、ワクチン接種の有無に関係なく実施している、全生徒・職員への毎週のコロナ検査などが功奏している可能性がある。
LAUSDは先週、対面式授業に参加する12歳以上の全生徒に、ワクチン接種を義務化することも決めた。
ヘルス局の新指針によると、コロナ陽性者本人と、接触した生徒の両方がマスクを着用しており、アウトブレイクが起きていない場合は、接触した生徒に対して、自宅待機ではなく”限定隔離(modified quarantine)”措置が取られる。限定隔離の間、生徒は無症状であることが条件で、学校の授業への参加以外は、自宅にとどまらなければならない。さらに、週に2度のコロナ検査が義務付けられ、コロナ陽性者との接触から約一週間後に受けた2度目の検査も陰性なら、限定隔離が終了する。
ロサンゼルス郡公衆衛生局のバーバラ・フェラー局長は、限定隔離を学校区に義務付けないことにも言及。学校で生徒たちがランチを食べたり休み時間を過ごす中で、コロナ伝染が起きた時に、陽性者と、接触した生徒の両方がマスクを着用していたかどうかなどを特定するのは難しいことへ理解を示した。