現役警察官 YURIのつぶやき

犯罪多発のロサンゼルスで警察官として活躍するYURIが、警察官の日常・事件の裏側・ロサンゼルス犯罪のリアルな「現場」をReport。 読者からのコメントや質問にどんどん答えるキャッチボール型コーナー。 アメリカ生活を安全に、また、犯罪に巻き込まれないよう、現役警察官ならではのアドバイスも。

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Vol.16

 

「警察官って、赤信号の時だけいきなりライトをつけて、信号を渡り終わったら消してない?都合良くパトカーのライトを使っていて感じ悪い!」

と思ったことはありませんか?

 

私はあります!

自分が警察官になるまでは、信号やストップサインを無視するパトカーを見て「なんなの?!」と思っていたし、警察官になってからはこの質問をされることが本当に多くあるので、解説します。

 

まず、警察官は緊急事態が発生した際に、ライトとサイレンを付けて他の車両に止まってもらい、信号などの交通ルールを気にせずにパトカーを走らせることが出来ます。でも、それが出来るのは「人の命が関わっている場合に限る」という条件があります。また、ひとつの事件・事故につき、ライトとサイレンを鳴らして向かえるパトカーの台数は決まっていて、パトカー同士で連絡を取り合いながら現場に向かいます。ライトをつけるとカメラが自動でオンになるので、信号で止まるのが面倒臭いからなどの個人的な思いで、ライトとサイレンを不正に使用することは出来ないのです!!!

 

よって、「人の命が関わっている場合に限る」という条件を満たしていない時、そのような緊急事態でも、もうすでに何台かのパトカーが向かっている時、自分はライトとサイレンを使用することが出来ません。

 

それでも可能な限り早く現場に駆けつけたい状況で、私達がいう“excuse me light”をやむを得なく使います。この場合は、周りの状況をしっかり確認して、ある程度の安全が確認できた時にのみ「通らせてください!」という意味でライトを付けて赤信号を進みます。

 

パトカーは、特に急いでいない時は、必ず交通ルールを守っています。“excuse me light”を見かけたら、急いでいる理由があるのだと思って許してくださいね。

 

Stay safe, everyone!

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プロフィール YURI
ロサンゼルス 近郊 Police Department勤務

日本から留学生として渡米しアメリカ国籍を獲得。2014年に警察学校に入り6ヶ月後に卒業。現在はLA近郊のパトロールを担当しながら、人身売買根絶を目指す。二児のシングルマザーとして育児と仕事を両立する傍ら、インスタグラムなどのSNSを通して、事件現場の生の情報発信、ファンとの情報交換、交流を積極的に行う。LAのリアルを発信し続け、アメリカのみならず日本からも注目されている。

インスタグラム:@1114lajpn
らららインタビュー記事:『Vol.26 動く人の活動NOTE -警察官YURI』を読む

 

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(10/1/2021)

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「【警察官YURIのつぶやき】警察官ってずるくない?パトカーが赤信号横断する際のライトの意味」への1件の返信

  1. アメリカ国籍を将来得て、可能であればユリさんのようにアメリカの警察官を目指してます!(不可能だったら日本の警察になりたいのですが,,,)ユリさんの場合、” 結婚 ”による国籍選択による取得とお聞きしました。( 間違ってたらすみません。 )
    その他にどのような取得方法があるのかお聞きしたいです!可能な限り教えて下さい!( もちろん、ネットなどで事前に調べました。さらに獲得した人にお聞きしたいと思い,,, )ちなみに、17歳、高校生です。大学は国内を目指しています。

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