「ぎろっぽん」意味わかりますか?

 読売新聞に面白い記事を見つけた。編集委員のコラムに、今年開園40周年を迎えた東京ディズニーランドの読み方について、国立国語研究所が2009年に行った全国調査で、施設名の発音で「ディズニーランド」が76%「デズニーランド」が23%というのが掲載されていた。年齢別で見ると当時70代はほぼ半々、20代~40代の90%以上は「ディズニー」と発音し、現在は日本全体で「ディズニー」へと置き換わってきたようだ。そう言えば私、子供の頃からずーっと「デズニー」と言ってました。最近でも、つい使ってしまうと笑われます。

 こんな日常よくある。「カルチエ」もいつの間にか「カルティエ」と呼び出した。鎌倉に帰る時に使用する「第三京浜」も昔は「第三通って海に行く」と言っていたが、今や「三京」と呼ばれている。ちょっとビックリなのだ。先日出演したラジオ番組の特集「Z世代が正確に意味が答えられるシニア世代の言葉ベストテン! 」で、1位:あいみつ(10.8%) 2位:鉛筆なめなめ(11.6%) 3位:ロハ(12.4%) 4位:ツーカー(13.2%) 5位:1丁目1番地(14.4%) 6位:全員野球(16.4%) 7位:よしなに(17.6%) 8位:ガラガラポン(19.6%) 9位:がちゃんこ(22.0%) 10位:音頭をとる(27.2%)を紹介していたが、確かにこれってZ世代には難しいかも。情けないことにシニア世代の私も「がちゃんこ」を使った事が無かった。意味は2つのアイデアを1つにする事らしい。「1丁目1番地」も知っていたが使った事がない。「よしなに」も時代劇に出て来る悪代官が越前屋に賄賂を貰う時に、聞いた台詞くらいだ。

 以前日本の言語学の第一人者金田一春彦先生と話す機会があり、世代間の言葉のギャップで話が盛り上がった。先生曰く「江戸時代だって若者の流行言葉に大人たちが嘆いていた」と。戦後も石原裕次郎が「素敵」を「イカス」と言って若者たちに大流行。日常会話でも否定と肯定が混じって「全然元気です」なんて普通に使っている。最初は違和感があったが慣れると気にもならない。私はヤフオクで洋服をよく購入するが、売主の宣伝言葉に「激ヤバ革ジャン売ります!」なんてあるが、さすがにこれは分からない。何が「激ヤバ」なのか。以前悪い人が着用していたのか、盗品なのか。よくよく調べたら、この革ジャンを着ると劇的にカッコよくなれるのだと!早速購入する事に。

 そうなんです、ディズニーランドの話題から始まった言葉の変化、振り返ってみると、これって面白い。そういえば昔流行った流行語「フィーバー」「やったぜベイビー」「ハナ金」「バッチグー」「ぎろっぽん」「ドロンします」「いただきマンモス」「ナウい」「許してちょんまげ」…得意気に使っていた皆さんは、あれから何処にドロンしたんだろう!!

 

 

 

■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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