齋藤志乃: 「みんなが笑顔で囲める食卓」をアメリカから発信

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齋藤志乃
Shino Saito

料理研究家

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2018年よりロサンゼルス在住、卵と乳製品を使わないレシピ開発を行う料理研究家、齋藤志乃さん。息子のアレルギーがきっかけで、ヘルシーレシピ開発を開始。ローフードマイスターやジュニア野菜ソムリエ、調理師資格取得のほか、アレルギークラスを受講するなどありとあらゆる知識を生かしてレシピ作りに取り組む。「その息子ももう15歳、アレルギーは治りました。料理が好きで自分でもよくお菓子を作っています」

http://www.shinosaito.com

『アレルギーや食事制限があっても、みんなが笑顔で囲める食卓』をモットーに、卵と乳製品を使わないレシピ開発を行う料理研究家、齋藤志乃さん。「近年ではアメリカでも、ヴィーガンやベジタリアンの方が多いですし、もちろんお肉や魚を食べる方もいます。様々な食の嗜好を持つ人たちが集まってパーティをする機会だってありますよね。食のスタイルが異なるみんなが一緒に食事を楽しめるレシピを教えてほしいと、たくさんご要望いただきます」

アメリカではラーメンブームもあり、最近ではヘルシーラーメンのレシピを作ってほしいという依頼も多いという。「あっさりの醤油系や豚骨風などのこってり系、ベジタリアンやヴィーガンタイプなど様々な種類の家庭で作れる日本テイストのラーメンを求められます。ラーメンレシピでは、これまでに56種類を作りました」

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活動10年で10冊以上の本を出版。著書は「朝スムージーレシピ115」(エイ出版)、「十勝そばローフードレシピ」(シロクマ社)、「はじめてのローチョコレート」(共著、キラジェンヌ出版)など。

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齋藤さんが卵と乳製品を使わない料理研究を始めたのは15年ほど前。「息子のアレルギーが出発点でした。生まれてすぐ授乳中から息子にひどいアレルギー症状が出たので、お医者さんに診てもらったところ、母乳に反応しているかもしれないとのことでした。そこから私自身も卵と乳製品を一切食べない生活を始めると、症状はおさまりました。

しかし、特に卵やバターは料理の旨味を引き出すのに大きな役割をします。それまで好きで食べていた食材を全く使わないなんて、この先続けていけるだろうかと初めは不安でしたが、パスタを作る時には香味野菜を活用して旨味を出すといった様々な工夫を加えることによりベジタリアンやヴィーガン食も美味しくなることに行き着き、研究のしどころを見つけることができました」。当初はレシピをブログで投稿していたところ出版社の目に留まり、2013年に初の料理本『朝スムージーレシピ115』(エイ出版)を出版、活動10年間で10冊以上の本を出版している。

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日本では、本の出版や、雑誌、テレビ、ラジオ出演などで多忙を極めた。LAでは、自宅のキッチンからYouTubeでレシピ作りを発信するほか、食べ歩きも楽しみの一つ。「新しい食べ物にトライするのが好きで、あちこちに行っています。お店で食事する時は、甘い・辛い・酸っぱい・苦い・渋いの五味のバランスを考えながら味わい、その味をヴィーガンレシピで再現。食べ歩くことはアイデア作りにもなっていますね」

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2018年に夫の仕事で渡米し、ロサンゼルスでの生活がスタート。日本から食に関する仕事依頼を受けながら、YouTubeでレシピ紹介なども配信。アメリカでは米国ポテト協会主催のコンテストで受賞、昨年は、ベジタリアニズムや菜食の啓発・促進に尽力する人に授与される日本ベジタリアン・アワード料理家賞を受賞している。

「これからは子どもたちが日本からもっとグローバルにどんどん羽ばたいていく時代。そんな彼らが海外に出た時に食生活にストレスを感じることなく健やかに過ごせるように、お家で作れるヘルシーな食事や日本食をSNSなどを通して発信し、食の大切さを伝えていきたいと思っています」

(8/9/2022)

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