パンデミック初年、LA都市圏から20万人超の人口流出 国勢調査最新データ(3/24)

 

【ロサンゼルス24日】米国国勢調査局が23日に発表した最新データから、コロナパンデミックの最初の年に、ロサンゼルス都市圏の住民20万人以上がその他の地域へ引っ越していたことがわかった。

人口密度が高く生活費用のかかる都市圏を離れ、米国南部のサンベルトへ移住する傾向が見られた。

2020年半ばから2021年半ばにかけて、ロングビーチやアナハイムを含むロサンゼルス都市圏は、20万4,000人強の地域外への人口流出があった。ロサンゼルス都市圏のこの数字は、全米の大都市圏では2番目に多く、人口流出が最も大きかったのが、ニューヨーク・ニューアーク・ジャージーシティ都市圏の38万5,000人だった。

 個々の郡としては、ロサンゼルス郡の人口流出が17万9,000人以上で最も多く、次ぐニューヨーク郡の11万3,000人を上回った。

一方で、ダラス地域は9万7,000人以上、フェニックスは7万8,000人以上、ヒューストンはジュスティを含め6万9,000人の人口増加がそれぞれ報告された。フェニックス都市圏では、国内のその他地域からの人口流入が顕著で、ダラスとヒューストンでは、人口流入と、出生率が死亡率を上回ったことが人口増加の推進力となった。

人口統計学者のウィリアム・フレイ氏は、「人口5万人未満のミクロエリアの成長と大都市圏の人口減少は一時的なもの。パンデミックで在宅勤務が増え出社する必要がなくなったことから、引っ越す人が増えた」と分析した。

2020年半ばから2021年半ばにかけて、全国的に死亡数が出生数を上回る傾向が顕著にみられ、人口の高齢化に伴う出生率の低下や、コロナによる特に高齢者の死亡増加が原因と思われる。国内のおよそ4分の3の郡で、死亡が出生を上回ることによる人口の自然減が起き、2020年の55.5%、2019年の45.5%から上昇した。

人口の自然減が最も大きかったのが、ピッツバーグとタンパで、それぞれ1万人規模で減少。しかし、タンパ地域は、2020年に4万5,000人以上の新住民が流入し、大きく成長した。

 

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