2人目の乳児死亡、Abbott社製粉ミルクのリコールを拡大(3/1)

【ロサンゼルス1日】米食品医薬品局(FDA)は1日、Abbott社製の乳児用粉ミルクが原因でクロノバクター属菌(Cronobacter)に感染した可能性から、2人目の乳児が死亡したとして、商品「Similac PM 60/40」(ロットコードは缶入りが27032K80、ケース入りが27032K800)の追加リコールを発表した。 

Abbott社は2月17日にも、Abbott社ミシガン州スタージスの工場内でクロノバクター・サカザキイ属菌が見つかったために、ここで生産された、賞味期限が4月1日の粉ミルク3種「Similac」「Alimentum」「EleCare」の一部リコールを発表していた。

米疾病対策センター(CDC)は28日、同工場で生産された粉ミルクを飲んだ乳児がクロノバクター・サカザキイ属菌に感染し、死亡したと報告。FDAによると、この乳児は感染前に「Similac PM 60/40(ロットコード27032K800)」を飲んでいた。

これらのリコール商品を飲んだ5人の乳児が、これまでに入院している。そのうち4人がクロノバクター・サカザキイ属菌に感染し、残りの1人はサルモネラ・ニューポート菌に感染したとされている。FDAは、クロノバクター属菌が乳児2人の死亡の原因になった可能性が高いとみている。

クロノバクター属菌は、腸内細菌科のグラム陰性桿菌で、この菌による粉ミルクの汚染とそれに伴う新生児の髄膜炎が多発した時期があった。腸内細菌の研究に大きく貢献した坂崎利一氏の名前から、「クロノバクター・サカザキイ菌(Cronobacter Sakazakii)」と命名された。

リコール商品についての詳細はウェブサイトで、similacrecall.com

 

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