佐々木貴子: 親から子へ、人から人へ繋ぐ 美しい日本の着物文化

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佐々木貴子
Takako Sasaki

日本文化振興協会LAなでしこ会会長

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2011年に発足した「日本文化振興協会LAなでしこ会」会長の佐々木貴子さん。同NPO団体では、浴衣から訪問着まで自分で着られるようになるための着付け教室開催や、着付け技術者の育成、LAコミュニティでの日本文化体験イベントのサポート、総領事館や政府観光局など日本文化を紹介するイベントなどへの着物モデルや着物コンパニオンの派遣など、着物の美しさを伝える活動を幅広く行っている。

日本文化振興協会 LAなでしこ会: http://www.nadeshikokai.org/

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今年も1月16日に恒例の「成人式 in LA」を開催した日本文化振興協会LAなでしこ会。同団体は日本の着物文化伝承のため、着物を通じて、日米親善のための文化交流や、地域の学校や大学での七五三デモンストレーション開催などのほか、浴衣の着付け教室、着付け技術者育成クラス開講など様々な活動を行っているNPO団体だ。「政府による日本文化を紹介する催しや、季節のお祭りなどでも、体験を通して着物文化に触れられる場を提供しております。日本で古くから受け継がれている着物の文化は、口で説明するだけではなかなか伝わらないもの。実際に着物に触れて、体験してこそ着物の魅力を知っていただけると思っております」  

なでしこ会は2011年に、着付け師、着物スタイリスト、マナー講師、似合う色を即座に判断する〝イメージコンサルティング〟の技能を持つ、着物のエキスパートである佐々木さんが、着物に興味のあるママ友を誘って発足された。「私が2006年に渡米した当時、アメリカにはコーディネートの知識やマナーなど着物の知識を持つ人たちが少ないことを知り、そこで無料で着物を教える同好会としてスタートしたんです」  

2013年1月には、なでしこ会主催による日本スタイルの「成人式 in LA」を実現。2022年の今年は開始から第10回の節目を迎えた。「LAで成人式を開催するのが大きな夢だったものの当初は、なでしこ会は全くの無名、開催費用もほぼゼロ、イベントのスポンサーも集まらない、プロのイベントスタッフもいない、ほとんど思いつきで始まりました。そこから一年一年反省と学びを重ねて、LAの団体様から後援いただいたり、多くの方々が賛同してくださるようになりました。これまで続けることができたのは、皆様からの熱いサポートのおかげです」  

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開催にあたり準備に約1年を要するこの成人式では、運営資金の調達はもちろん、成人式の参加者たちが着用する着物や袴など一式を揃えるほか、ヘア&メイク、写真撮影に至るまで全てを主催であるなでしこ会が用意する。「人生の門出を最高の着物姿で祝ってほしい。サイズに合う着物や小物が無い場合は、生地を買って私たちが手作りすることもあります。成人を迎える若者たちが、初めて着物を着て感動する姿、子どもの晴れ姿に嬉し涙をみせる家族。親から子へ伝え継がれる感動の積み重ね。これこそが日本の素晴らしい着物文化を人から人へと繋げていくのだと信じています」  そんな佐々木さんの次なる夢とは。「私たちが続けている着物文化伝承の活動を次世代に遺していくのが大きなゴール。それと、現在私自身が保有している約200着の着物を大切に保管して展示できるミュージアムを作ることができたら・・・これは私の壮大な夢です」。

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(2/8/2021)

 

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