【ワシントン20日】全米感染症財団のメディカルディレクターであるシャフナー氏は、「インフルエンザとコロナウイルスの両方のワクチンを接種することが非常に重要である」と述べている。また、コロナウイルスとインフルエンザのワクチンは、片方の予防接種を受けても、もう片方のウイルスに対する予防にはならないと、Immunization Action Coalitionの社長兼CEOであるムーア氏は述べている。
専門家によると、通常インフルエンザは、前年に感染して自然免疫を持っている人が多い場合には対処しやすいが、昨年、米国では通常よりもインフルエンザに感染する人が少なかったため、今年は対応が厳しくなるとし、米国疾病管理予防センターでは、10月末までにインフルエンザの予防接種を受けることを推奨している。また、コロナウィルスの予防接種とインフルエンザの予防接種を同時に受けることも許可されている。
CDCによると、両方のワクチンを接種した場合の副作用については、これまで知られていなかった副作用出たりや、反応が著しく悪くなることはないと考えられるとしている。ただし、複数のワクチンを同時に接種した場合、発熱、頭痛、体の痛み、その他のインフルエンザのような症状など、ワクチンに共通する副作用が発生する可能性が「やや高い」とムーア氏は述べている。
またCDCのガイダンスによると、2つの予防接種を同時に受けたい場合は、注射部位を1インチ以上離すか、可能であれば別の手足に投与することを推奨している。
そのほか、インフルエンザの予防接種は、重篤な合併症を発症するリスクが高い65歳以上の方にとって特に重要だとしている。
今年は多くの病院や診療所が、コロナウィルスのデルタ株による感染症の急増に対応できていないため、今年は誰もが予防対策を行うべきだという。