Vol.12
クラフトビールの正しい定義とは?
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皆さん、お久しぶりブリューイングです!ロサンゼルスも益々寒くなり、スタウトやポーターなどの黒ビールが美味しく感じる季節になってまいりました。
今日は少し真面目な内容で筆を執ります。いえ、キーボードを突きます。本場アメリカのみならず、世界中で大ブームのクラフトビール。ズバリ今回のテーマは『クラフトビールの正しい定義』について。
以前Vol.1のコラムでも触れたのだが、今日本で乱用されまくっているこの”クラフトビール”という言葉。その正しい定義は『小規模生産のビール』である。簡潔に言うと大手以外のビール。
そう、そこに造り手の拘りや情熱や造るビールのスタイルは一切関係なく、ビールの造り手の規模の問題である。
これはクラフトビール発祥の地アメリカで、クラフトビール業界発展のために日々活動してくださっているBrewers Association(BAビーエーと略される)が明確に定義している。そしてさらには、大手が経営に関与する場合、株式所有率が25%未満である事も条件付けている。
ちなみに日本にも同様JBA(全国地ビール醸造者協議会)という団体が存在し、同じような条件を明確に定義している。日本の場合はもっと厳しく、経営面で大手の一切の関与が認められていない。
誤解しないように説明しておくが、僕は大手のビールも好きだし、日本食のペアリングに大手ビールは最適だ。あくまでクラフトビールと大手ビールを線引きして、区別をしているだけ。差別ではない。
大手とは違う小規模な生産だとどのような事に出会すかというと、好きだったビールが次行った時にはもう完売していたり、その時しか味わえない旬なビールがあったりする。
その瞬間でしか味わえないビールを楽しめるのが、小規模生産の良い所である。いつでも何処でもどの季節でも、同じ味を飲める大手メーカーのビールとはまた一味違う。偶然の出逢いがあるからブリュワリー巡りは止められない。
ビールを飲む上で、クラフトビールの定義はとっても重要なんです。それでは次回は、『なぜクラフトビールをきちんと定義しなければいけないのか?』。その理由を熱く語らせて頂きます。
本日はLAのトーランスにあるYorkshire Square Breweryをご紹介させて頂きました。イギリスで修行をしたアメリカ人が本格的な英国スタイルビールを造っています。
冒頭に書いたポーターやスタウトなどの美味しい黒ビールを飲んでみたい!という方はぜひ酔うチェックや!
それでは、酔い一日を。乾杯っ!
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とも蔵 TOMOZO クラフトビール探検家
LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
とも蔵さんYouTube: https://www.youtube.com/channel
▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む
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