加州、干ばつによる個体数減少でサケ漁中止 産卵で川へ戻る数が激減(3/13)

【ロサンゼルス13日】カリフォルニア州魚類野生生物局は、数年にわたる干ばつの影響でサケの数が激減していることから、州沿岸部でのサケ漁を今シーズン中は禁止すると発表した。

 サケ漁は当初4月1日に解禁される予定だった。禁漁措置は、オレゴン州当局と国立海洋漁業局も参加する大規模な取り組みの一環で、オレゴン州ファルコン岬から米国とメキシコの国境に至る沿岸の大部分で海でのサケ漁が中止となる。

 カリフォルニア州では、以前は州内の大きな川に多く生息していたが近年その数が減少しているチヌーク種(別名キングサーモン)のサケを保護することが禁漁措置の目的となる。サケは成魚になるまで約3年かかることから、今年のサケ漁禁止が効果として現れるのは2025年だという。

 「CBS Bay Area」は、今年に入り増えた降雨量のおかげでカリフォルニア州内の川の水量も増えているが、長年の干ばつの影響はサケの生息数に顕著に現れていると報じた。当局の発表によると、昨年サクラメント川に産卵のために戻ってきたサケの成魚は、予想された19万6,000匹を大きく下回るわずか6万匹で、この地域の記録的な低水準。当局はまた、この禁漁措置によって、同じく絶滅の危機に瀕しているクラマス川のチヌーク種の個体数が増えることに期待している。

 カリフォルニア州魚類野生生物局によると、太平洋漁業管理協議会は、2024年春までカリフォルニア州沿岸でのサケ漁を規制するための追加政策を提案した。これは、来年4月まで商業および海洋でのサケのスポーツフィッシングを禁止するというもので、先週末に協議会で公開審査が行われ承認された。

 「CBS Bay Area」によると、カリフォルニア州が漁期を中止するのは史上2度目で、前回は、長期にわたり干ばつが続いた2008年から2009年のことだった。

 アラスカの野生生物当局は昨年末近く、海洋生物の数減少によりベーリング海での冬のズワイガニ漁シーズンを史上初めて中止した。

 

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