犯罪多発のロサンゼルスで警察官として活躍するYURIが、警察官の日常・事件の裏側・ロサンゼルス犯罪のリアルな「現場」をReport。 読者からのコメントや質問にどんどん答えるキャッチボール型コーナー。 アメリカ生活を安全に、また、犯罪に巻き込まれないよう、現役警察官ならではのアドバイスも。

Vol.113

大麻と事故の因果関係

警察同士の間でも「なんでこんなに人身事故や交通事故が急増しているのか」という話題が増えています。気になったので調べてみると、やはり2019年から2022年の間で22%も人身事故が増えており、さらには事故の際にドライバーが死亡する確率がなんと28%も増加していたそうです。

なぜそうなったのか?
研究者によるとマリファナ合法化以降、これらの事故が増加しています。
麻薬に関する研究をする別のチームは、「マリファナ合法化をした州は、すべての州で人身事故が増えている。マリファナ合法化をするにあったってそれに伴う損失も大きいという事だろう」とも語っています。

マリファナの影響による交通事故は、2000年の時点で9%でしたが、2018年には21.5%まで増えています。さらにマリファナの影響により人身事故を引き起こす率は、4.8%から10.3%と倍以上なのです。

日本では違法ドラッグ指定とされている合法大麻。
米国では、成人した大人が自宅で使用する分には何も問題はありませんが、公共の場や車内での使用は現在も法で禁じられており罰せられます。現状は、車の中で運転中にマリファナを吸っている人も多く、警察にとってはいくら規制してもなくなることがないことがフラストレーションとなっています。
マリファナと事故の因果関係を知った上で、マリファナを安易に人に薦めるというのは、モラルが欠けているのではないか。マリファナ使用中の人身事故で一体何人の人が命を落とせば気がつくのか。日本からの観光客は、日本国の法で大麻の使用は禁止されており、使用が見つかった場合は日本国で罰せられます。人任せな決断をしない事、最終的に自分が取った行動の責任を負うのは、あなたです。

皆さん安全第一に今日も過ごして下さいね!

(8/18/2023)

プロフィール YURI
ロサンゼルス 近郊 Police Department勤務

日本から留学生として渡米しアメリカ国籍を獲得。2014年に警察学校に入り6ヶ月後に卒業。現在はLA近郊のパトロールを担当しながら、人身売買根絶を目指すNPO法人LOVE SPECTRUMを立ち上げ活動中。二児のシングルマザーとして育児と仕事を両立する傍らSNSを通してLAのリアルを発信する。

インスタグラム:@1114lajpn

LOVE SPECTRUM 
IG: @lovespectrum2021

WEB: lovespectrum.org

2021年に現役ロサンゼルス警察官が設立したNPO団体 LOVE SPECTRUMは、世界各国で問題になっている人身売買による被害を減らし、いずれは人身売買撲滅が可能になるよう活動を行なっています。

ベストセラー書籍

実録LA初 日本人女性警察官

ロス市警統一採用試験合格までの道のり編

実録LA初 日本人女性警察官

諦めなければ道が開く!卒業率30%の警察学校編

NPO法人 LOVE SPECTRUM
インスタグラム: @lovespectrum2021
ウェブサイト:lovespectrum.org/

らららインタビュー記事:『Vol.26 動く人の活動NOTE -警察官YURI』を読む

バックナンバーはこちら

ホームに戻る

YURIへの質問・コメントはこちらから!↓↓↓
次回は、あなたの質問・コメントに関する記事になるかも。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。