EXILE NESMITH×小説家・長月達平 特別対談<後編>(Weekly LALALA802号掲載)


EXILE NESMITH
2007年新生JSoulBrothersのメンバーに抜擢。2007年8月、EXILE LIVE TOUR 2007「EXILE EVOLUTION~SUMMER TIMELOVE~」で初パフォーマンス。2009年2月25日、J Soul Brothersメジャーデビューアルバム「J Soul Brothers」にてメジャーデビューを果たし、同年3月にEXILEに加入。2012年には二代目J Soul Brothersの5人より構成されたユニット、THESECONDfrom EXILE始動。その後、写真展「Xシリーズで綴る写真展『写真すること』」に参加のほか、DANCEEARTH音楽プロジェクト“DANCE EARTH PARTY”「イノチノリズム」リリースなど、活躍の幅を広げる。
長月達平 ながつきたっぺい
2012年、小説投稿サイト「小説家になろう」に鼠色猫名義で『Re:ゼロから始める異世界生活』を投稿。2014年からMF文庫Jにて単行本シリーズが刊行中だが、2019年4月現在も同サイトでの連載は継続中。またアニメ化の際はシナリオ監修を担当し、積極的に制作に参加。2018年にはアニメ映画『劇場版ポケットモンスターみんなの物語』の構成補佐も務めた。

2012年より小説投稿サイト「小説家になろう」にてスタートした異世界ファンタジー作品『Re:ゼロから始める異世界生活』。 2014年にはMF文庫Jにて単行本化され、2016年からはアニメシリーズも絶賛公開中のこの話題作を生み出したのが、本作がデビュー作でもある小説家・長月達平だ。 今回は、「Re:ゼロのファンです」と公言するNESMITHたっての希望で同氏との対談が実現。6月にBlu-ray/DVDがリリースされるOVA『Re:ゼロから始める異世界生活Memory Snow』を軸に、『Re:ゼロ』シリーズ全般の魅力を聞いた。

〈前編はWeeklyLALALA 6/28号に掲載〉

NESMITH(以下N):登場人物みんなが個性的で、キャラが立っていますよね。誰も話の中で不必要な人はいないというか、全員何かのストーリーに絡んでいるというのは、すごいなと感じました。
長月達平(以下T):ただいるだけのキャラはあまり考えられないというか、基本的にどのキャラクターにも人生はあるのでこういう言動になるっていう背景を大切にしながら話を作っています。嫌なことを言う奴も、そういう生き方になってしまった原因がちゃんとある。そういう設定がしっ かりしていると、じゃあこう動くのは仕方ないよねって説得力が生まれるし、そのバックボーンも描いてみたいとなりますし。なので『 Re:ゼロ』ではキャラが立っているというよりは、本筋のストーリーに居座る時間が長いというか、しばらく引っ込まないでずっといるので印象に残り続ける傾向があるのかなと。
N:なるほどなあ。ちなみに先ほど、最新作のOVA『Re:ゼロから始まる異世界生活 Memory Snow』を観させていただいたんですけど、心底ホッとする内容で (笑)。1時間丸々観ていて、「こういう『Re:ゼロ』もあるんだな」って思いました。
T:(作品の)キャッチコピーでそもそも「スバルが死なない!?」と言われていましたからね(笑)。それが驚きのポイントになるのかと。
N:日常におけるキャラクターの人間性が垣間見えたので、これを観てからTVシリーズを観るとまた印象が変わるかもしれないですね。
T:本当は、TVシリーズでもこういう日常回は箸休め的に入れたいねというのはあったんですけど、全然尺が足りなかった(笑)。
N:そうですよね、すごくてんこ盛りでしたし。
T:とはいえ、『Re:ゼロ』は各話のラストシーンの引きを強くしていた作品だったので、途中で箸休めを入れると興味が止まっちゃうかもしれない。すぐに次の章に入ることで視聴者のみなさんの興味を持続することができたのかなと思います。
N:あ、わかります。休まず話が進んでいくから、引き離されずに見入ってしまうというのはありますね。ゲームをしている感覚というか、ずっとやり続けて止め時がわからないという(笑)。

登場人物がみんな個性的。
全員にストーリーがあるのが すごいですね

― NESMITH ―

どのキャラクターにも人生はあるので
背景を大切にしながら話を作っています

― 長月達平 ―
Re:ゼロから始める異世界 生活 Memory Snow■Category ANIMATION
Title 『Re:ゼロから始める異世界
生活 Memory Snow』
6月7日よりBlu-ray/DVDが発売

2016年に放送され大きな話題を呼んだTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』。『Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow』 はその作中における補完エピソードのOVAで、2018年10月に劇場公開された作品だ。今回はそのBlu-ray/DVDがリリース。そして2作目のOVAである『Re:ゼロから始める異世界生活氷結の絆』とTVアニメ第2期の制作も発表された。現代社会から異世界へと迷い込んだ主人公の“痛み”や“葛藤”をこれでもかと精密描写する本シリーズは、近年人気の“異世界モノ”作品のなかでも異彩を放っている。ヒーローとしての側面と、ひとりの人間としての弱さ。今後もその予断を許さないストーリー展開に注目だ。

■CAST/小林裕介(ナツキ・スバル)、高橋李依(エミリア)、水瀬いのり(レム)、村川梨衣(ラム)ほか ■原作・シナリオ監修/長月達平(MF文庫J『Re:ゼロから始める異世界生活』KADOKAWA刊) ■キャラクター原案/大塚真一郎 ■監督/渡邊政治 ■アニメーション制作/WHITE FOX ■製作/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会 ■公式HP/re-zero-anime.jp/
©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会

T:あれはWEB小説の特性でもあるんですよね。WEB小説も1話1話で区切っていて、次の話を読ませるために注意を引かせなくちゃいけない。週刊漫画も次を読ませるために最後に驚きを用意したりしますけど、WEBにもああいうテクニックが必要で、〝次のお話〟をクリックさせるために〝引き〟は必要なんですよ。単行本になったときもそういう引きを用意していたので、アニメでもそれが活かされたんですね。
N:それを活字でやるのは大変そうだなあ。
T:本当に文字情報だけなので、いろいろ工夫が必要ですね。WEB小説は無料だし、ほかにも作品がたくさんあるので次を読ませるためには工夫しなくちゃいけない。
N:それは書きながら習得していったんですか?
T:そうですね。WEB小説のときは最初からみんなが読んでくれたわけではなくて、毎日更新していたんですけど第1章が終わるまで感想を一件ももらえなくて。
N:音楽でもネット上でいろんなコメントを書いてくださる方はいるんですけど、それはいいことも悪いこともなんですよね。見るとつらくなってしまうようなものも(笑)。
T:でも自分はエゴサーチが好きなので、ついつい見ちゃうんですよ(笑)。自分は、心は強いわけではないですけど、悪い発言を見ても引きずらないというか。反応があればあるほどうれしいので、アニメ化されて大きくなって、モチベーションがずっと高いままでやってこられたのは幸福なことですね。
N:僕たちはライヴとか、リアルに感想をもらえる機会は多いですけど、力にはなりますよね。創作はつねにその時代の流れを読みつつ、どういう流れが求められているのか考えるし、実験的なものも作りますよね。それを投げかけたときに、お客さんからの感想で「あ、そういう反応になるんだ」という意見ももらって、じゃあライヴではこういうパフォーマンスにしようというアイディアのひとつにしたり。
T:自分自身で読者さんが喜ぶ話を作るのが前提ですけど、ストーリーの根幹に差し障りのない範囲ならほかの人たちの意見もどんどん取り入れていきたいですね。作品がここまで大きくなってくると、「自分だけのものではない」という意識もあると言えばあるので。

N:今年の秋にはOVA最新作の『Re:ゼロから始める異世界生活氷結の絆』が公開されますし、次はTVアニメ第2期も発表されて……いやあ、ヤバかったですよ(笑)。「ええっ、やるの?」ってめっちゃアガりました。
T:3月のイベントで発表されたんですけど、そのときは自分も会場にいて、ドキドキしながら新PVを観ていました。
N:……これは泣くな(笑)。
T:TVアニメ第2期は小説の第4章にあたるんですけど、ここにもかねてから書きたかったエピソードが盛り込まれているんです。いっぱい〝ゼロから〟というポイントを作ったので、かなり楽しんでいただけると思います。
N:すげえ楽しみにしています! 今日はありがとうございました!


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