EXILE NESMITH×小説家・長月達平 特別対談<前編>(Weekly LALALA801号掲載)


EXILE NESMITH PRESENTS PICTURES for OTAQUEST  EXILE NESMITH×小説家・長月達平 特別対談

OTAQUESTとは
次世代をリードする「OTAQUEST(オタクエスト)」(www.otaquest.com)は、日本のポップカルチャー&サブカルチャーニュースや情報をアメリカをはじめとした英語スピーカーのファンに向けて発信。同プロジェクトチームとして、日本のエンターテイメント業界トップのLDH JAPANの総勢力をあげて世界中に最新のコンテンツを提供している。OTAQUESTのウェブサイト上では英語スピーカーのファンに向けて、クリエイターやディレクター、業界のリーダーたちへのインタビューのほか、日本で注目のトピックなどを紹介するコンテンツも掲載。
LAでOTAQUEST LIVE開催 7/3(水)
またOTAQUESTは、ジャパニーズポップシーンの魅力をロサンゼルスに広めるべく「OTAQUEST LIVE」を開催。2019年「OTAQUEST LIVE」はロサンゼルスのThe NOVOで7/3(水)に開催される。ライヴの詳細は、 https://live.otaquest.com/ にて。

EXILE NESMITH PRESENTS PICTURES for OTAQUEST

 
長月達平 ながつきたっぺい
2012年、小説投稿サイト「小説家になろう」に鼠色猫名義で『Re:ゼロから始める異世界生活』を投稿。2014年からMF文庫Jにて単行本シリーズが刊行中だが、2019年4月現在も同サイトでの連載は継続中。またアニメ化の際はシナリオ監修を担当し、積極的に制作に参加。2018年にはアニメ映画『劇場版ポケットモンスターみんなの物語』の構成補佐も務めた。
EXILE NESMITH
2007年新生JSoulBrothersのメンバーに抜擢。2007年8月、EXILE LIVE TOUR 2007「EXILE EVOLUTION~SUMMER TIMELOVE~」で初パフォーマンス。2009年2月25日、J Soul Brothersメジャーデビューアルバム「J Soul Brothers」にてメジャーデビューを果たし、同年3月にEXILEに加入。
2012年には二代目J Soul Brothersの5人より構成されたユニット、THESECONDfrom EXILE始動。その後、写真展「Xシリーズで綴る写真展『写真すること』」に参加のほか、DANCEEARTH音楽プロジェクト“DANCE EARTH PARTY”「イノチノリズム」リリースなど、活躍の幅を広げる。

2012年より小説投稿サイト「小説家になろう」にてスタートした異世界ファンタジー作品『Re:ゼロから始める異世界生活』。 2014年にはMF文庫Jにて単行本化され、2016年からはアニメシリーズも絶賛公開中のこの話題作を生み出したのが、本作がデビュー作でもある小説家・長月達平だ。
今回は、「Re:ゼロのファンです」と公言するNESMITHたっての希望で同氏との対談が実現。6月にBlu-ray/DVDがリリースされるOVA『Re:ゼロから始める異世界生活Memory Snow』を軸に、『Re:ゼロ』シリーズ全般の魅力を聞いた。

NESMITH(以下N):いやあ……お会いできて光栄 です!
長月達平(以下T):こちらこそ、お呼びいただいてありがとうございます!
N:僕の周りにもアニメーションが好きな人が多くて、 普段から「今期やっているので何が面白いかな」っていう話をしていて、そこですすめられたのが『Re:ゼロ』 だったんです。死んで振り出しに戻る「死に戻り(※1)」 という展開と、主人公のスバルのダメさ加減とか(笑)、 そこに興味を惹かれて観だしたら、「これどうやって攻略していくんだろう?」って話の先が気になって気になって……結果イッキ見してしまいました。
T:ありがとうございます!
N:がっつりハマって、今でも第18話を観て大泣きして います(笑)。
T:あそこはアニメスタッフのみなさまが頑張ってくださったのもありますけど、自分もあの話を書きたくてこの作品を始めたようなものですから。
N:あれは神回すぎて……。それまでも「レム(※2)かわいいなあ」とかはあったんですけど(笑)、あの回で「そうなるのか!」というのがあって……。いやあ、それにしてもレムはかわいいですね!
T:ありがとうございます(笑)。やっぱりいろんな方のお話を聞くと、レムが好きな方が多いですね。そもそもあの話が書きたくてと言いましたけど、小説でもそれだけの気合を入れて書いたシーンだったので、アニメのスタッフの方々がその熱意を受け止めてくださったことは素直にうれしいですね。本当はTVアニメで20分間突っ立って話しているだけの会話劇というのは成立しないはずなんですけどね。とても素敵な演出にしてくださいました。
N:スバルには「こんないい子いないぞ!」と言いたいです。……ちょっと興奮してしまいましたが(笑)、『Re:ゼロ』を作った当初のことからお伺いしてもいいですか?元々『Re:ゼロ』はネット投稿のWEB小説からスタートしているんですよね。この作品の着想はどこにあったんですか?
T:ものすごく俗っぽい話になるんですけど、2012年にこの作品を書き始めた頃は、まだWEB小説というジャンルが盛り上がっていなかったんです。今でこそWEB小説から火がついて単行本になることが多いんですけどね。『Re:ゼロ』の前には『魔法科高校の劣等生』 という作品があって、あれが話題になったときに「これからはWEB小説が来るぞ」と。自分の作品も書籍化されてアニメ化されたいという野望が大きくなっていきました。そこでいざ何を書こうかとなったときに、参考に人気のあるWEB小説を上から読んでみたら、どれも異世界モノだったんです。ちなみに異世界モノのお約束では、主人公が強くて最強の力で周囲を圧倒していくストーリーが多いんですけど、じゃあ、自分が書くのなら逆に弱くしてやろうかなと。


キャラの見た目と物語の重さのギャップが、
「嘘でしょ?」という作品の妙を生み出している

― NESMITH ―

タイトルから読者を殴りにいくというか、
どんどん裏切っていきたいと思っていたんですよね

― 長月達平 ―

※1「死に戻り」
現世から異世界へと迷い込んだ本作の主人公、ナツキ・スバルが持つ特殊 能力。自身が死ぬことで一定の時間が巻き戻るため、スバルは異世界における事件を何度も何度も死にながら解決していくことになる。なお、この能力は「見えざる手」の制約によって他人に話すことができない秘密で、仲間たちもスバルが失敗に失敗を重ねて今ここにいることを知らない。このギャップによる主人公の葛藤もまた、本作を魅力的にしている大きな要因だ。
※2「エミリア」と「レム」
本作のヒロイン。物語は銀髪のハーフエルフで国王候補でもあるエミリアの助けになりたいというスバルの純粋な気持ちからスタートするが、のちにスバルに絶大な信頼を寄せるメイドの鬼族・レムが現れる。TVアニメ第18話はそのレムとスバルの心模様を丹念に描いた会話劇で、いわゆる“レム派”の視聴者を多数生み出した。そして第21話ではレムの身に……ぜひその目で確かめてほしい。

Re:ゼロから始める異世界 生活 Memory Snow■Category ANIMATION
Title 『Re:ゼロから始める異世界
生活 Memory Snow』
6月7日よりBlu-ray/DVDが発売

2016年に放送され大きな話題を呼んだTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』。『Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow』 はその作中における補完エピソードのOVAで、2018年10月に劇場公開された作品だ。今回はそのBlu-ray/DVDがリリース。そして2作目のOVAである『Re:ゼロから始める異世界生活氷結の絆』とTVアニメ第2期の制作も発表された。現代社会から異世界へと迷い込んだ主人公の“痛み”や“葛藤”をこれでもかと精密描写する本シリーズは、近年人気の“異世界モノ”作品のなかでも異彩を放っている。ヒーローとしての側面と、ひとりの人間としての弱さ。今後もその予断を許さないストーリー展開に注目だ。

■CAST/小林裕介(ナツキ・スバル)、高橋李依(エミリア)、水瀬いのり(レム)、村川梨衣(ラム)ほか ■原作・シナリオ監修/長月達平(MF文庫J『Re:ゼロから始める異世界生活』KADOKAWA刊) ■キャラクター原案/大塚真一郎 ■監督/渡邊政治 ■アニメーション制作/WHITE FOX ■製作/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会 ■公式HP/re-zero-anime.jp/
©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会


N:たしかに異世界転生モノは、主人公に最初からチート級の能力が与えられている作品は多いですよね。
T:べつに捻ったわけではないんですけど、自分が書くなら違うことをやったほうがいいよなって思って。
N:主人公のスバルが死んで時間が巻き戻る、「死に戻り」という設定を思いついたのはどのあたりなんですか?
T:「死に戻り」の設定はあとあとになって思いついたというか、まず自分は単純に銀髪のキャラ、エミリア(※2)が好きなので(笑)、とにかく異世界に行って銀髪のヒロインのために頑張る主人公を書こうと思ったのが最初でした。そこから何をさせるか考えていたときに、時間を巻き戻して何回もトライ&エラーをさせる主人公にしてみてはどうかと思ったんです。ただし、簡単に何回もやり直せるよりかは、過去に戻ることへの重みを出したかった。そこで自分の中で最も重い出来事と思える「死ぬ」を組み込むことにしたんです。だから作中では、いかにスバルに楽な死に方をさせないかに力が注がれているんですね。
N:確かに、最初から死の描写がすごく緻密で残酷ですよね。
T:とにかく徹底的に痛くしてますね。ポンポン死ねるようなキャラクターにはしたくなかったので。自分も死んだことはないですけど(笑)、死ぬのってすげえ怖いと思うんですよ。
N:その怖さも描かれていて、アニメの見た目の柔らかいイメージとのギャップもあって「嘘でしょ?」という作品としての妙があるのかなと。
T:『Re:ゼロ』も最初はふわふわした、かわいい日常モノだと思われていたんですよね。タイトルもなんとなくそれっぽいですし。でもいざ始まったら、第1話から主人公が死んでいる。意図したわけではないですけど、タイトルから読者を殴りにいくというか(笑)、どんどん裏切っていきたかったんですよね。
N:いやあ、あれは怖いなあ。
T:基本的に同じ死に方はしないようにしていますからね。死の重みを描いているからこそ、ときに自ら死を選ぶシーンに対してもスバルは相当の勇気を持って実行したんだなと感じてもらえれば。

次週(7/5号)にて、後編につづく
本記事の全編は、コチラに掲載 www.otaquest.com

Weekly LALALA ホームに戻る