〝奇跡のピアニスト〟フジコ・ヘミングさん 「進化の演奏聴かせる」(Weekly LALALA802号掲載)

〝奇跡のピアニスト〟フジコ・ヘミングさん 「進化の演奏聴かせる」
©Don Ptashne

フジコ・ヘミング
CDデビュー20周年記念リサイタル
■日時: 2019年7月12日(金)8:00pm開演
■場所: Walt Disney Concert Hall
(111 South Grand Ave. Los Angeles CA 90012)

<主催、協賛、後援>
▷主催:Farm to Table Communications
▷協賛:Dr. Resve, Olympic Shop, Japan Hollywood Network
▷後援:在ロサンゼルス日本国領事館、日米協会、Friends of El Sistema Japan, 日刊サン

<チケット>
www.musiccenter.org/tickets/Visiting-Artists/fuzjko-hemming-piano-recital/
またはディズニー・ホールチケット売り場(323-850-2000)、
Kinokuniya Los Angeles、Kinokuniya Santa Monica店、
Maido Torrance (Mitsuwa内)、Maido Costa Mesa (Mitsuwa内)にて取扱中

 〝奇跡のピアニスト〟と呼ばれる世界的ピアニスト、フジコ・ヘミングさんが今年でCDデビューから20年を迎える。7月12日(金)にはここロサンゼルスで記念リサイタルを開催することが決まっており、ショパン、ドビュッシー、モーツァルト、リストといった多彩なプログラムで聴衆を魅了する。リサイタルの収益金の一部は、東日本大震災後に創設され音楽を通して生きる力を育む事業を営む一般社団法人エル・システマジャパンへ寄付するなど、慈善事業にも熱心だ。
 20年という集大成を迎えるヘミングさんだが、これまでにはさまざまな紆余曲折があった。5歳でピアノを始め、東京芸術大学、ベルリン音楽学校を卒業。世界的作曲家および指揮者であるブルーノ・マデルナ氏にその実力を認められソリストとして契約するも、聴力を失うアクシデントに見舞われてしまった。失意の中で耳の治療をしながらピアノを教え、欧州各地で演奏する生活をしていたある日、ひとすじの光が差す。NHKのドキュメンタリー『フジコ〜あるピアニストの軌跡〜』によってその存在が陽の光を浴びることになったのだ。これが大反響を呼び、ファーストCD『奇蹟のカンパネラ』発売につながる。同作品はクラシックでは異例のミリオンセラーとなり、以来、公演活動で多忙を極める生活を送る。
 「20代までのころはほかのすばらしい演奏家たちの演奏を聴くチャンスはほとんどなかった」というが、時代が移り変わり、大家と呼ばれるさまざまなピアニストの演奏をコンサートやCD、テレビなどで聴くことができるようになった。そこで自身の演奏が決して引けを取らないものであると気づき、「びっくりすると同時に、自信にもなった」と振り返る。そのような大家に演奏をほめられるたびに、自信を深めてきたという。
 たとえプロの演奏家でも日々の練習は欠かせず、「ピアノを何時間もさらわなければならないのは正直言って苦しいだけ」と明かすが、「でもその結果、私は美しい古い家々を日本や外国に持つこともできて、たくさんのかわいそうな動物たちを助けることもできました。ピアノを続けてきてよかったと、神に感謝しています」と語るように、動物愛護への関心も深く、長年にわたり援助を継続している。
 4月以降のコンサートでは(体調のため)押し車でステージへ出ていかなければならない状態だ。1日も早く快復し、自分の足でステージを歩ける日を心待ちにしながら、多忙な公演スケジュールの中で面倒なリハビリに励んでいる。そんな苦境にも負けず、「私のピアノは今でもずっと進化を続けている。その演奏を聴いていただきたい」と、7月12日のロサンゼルスでは20年間の想いと感謝を込めたピアノを披露する。

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