MADE IN ABYSS 過酷な運命に抗う 少女の成長に共感(Weekly LALALA 788号掲載)

劇場版『メイドインアビス【前編】旅立ちの夜明け』

メイドインアビス【前編】旅立ちの夜明け
親子で一緒に楽しめる作品『メイドインアビス』。少女リコ(右)の成長を描く

 つくしあきひと氏の漫画『メイドインアビス』。ウェブコミックとして配信され、現在も連載中の作品だ。アニメ化もされており、日本では今年1月に劇場版前後編『旅立ちの夜明け』『放浪する黄昏』が立て続けに公開された。海外でも人気で、ここロサンゼルスでは米国プレミアム上映会が3月15日(金)、ダウンタウンのリガールシネマで米国プレミア上映が行われた。この日は映画の上映のほか、小島正幸監督、作曲家ケビン・ペンキン、飯島弘光音楽プロデューサー、山下愼平プロデューサーによる舞台あいさつおよびファンとの質疑応答などもあり、大きな盛り上がりを見せた。


【ストーリー】

 「隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。『アビス』の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?」(竹書房ウェブコミック配信サイト『WEBコミックガンマ』、メイドインアビス公式より抜粋)


 優しいタッチでほんわかした雰囲気の絵柄だが、アニメ版7話分が詰まった劇場版前編では孤児である少女リコの過酷な運命とそれに抗いながら成長するようすが、親子愛、友情、出会いと別れによってテンポよく描写されている。ふと自分の人生を振り返って考えさせられる内容である。
 山下プロデューサーは「本屋で作品を読んでファンになり、大好きな作品をアニメにしたいと思った時に、制作会社の方に相談したところ、小島監督を紹介された」とアニメ化の経緯を明かした。また、小島監督は「内容を見てこの作品の魅力にひきつけられ、ぜひとも自分の手で映像化したいと思った」と作品への情熱を語った。
 前編は3月20日に日本語字幕版が、25日に英語吹替版が全米各地の映画館で上映された。前編のプレミア上映を残念ながら見逃してしまった人は、ウェブコミックで読むことができるのでぜひおすすめしたい。漫画版、アニメ版、劇場版ともに親子で楽しめる作品だ。日本ではすでに公開されている後編は、米国では5月に公開の見込み。

親子愛、友情、出会いと別れが思わず涙を誘う

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