EXILE NESMITH × 松倉友二(J.C.STAFF) 特別対談 <後編>(Weekly LALALA 792号掲載)

OTAQUESTとは
次世代をリードする「OTAQUEST(オタクエスト)」(www.otaquest.com)は、日本のポップカルチャー&サブカルチャーニュースや情報をアメリカをはじめとした英語スピーカーのファンに向けて発信。同プロジェクトチームとして、日本のエンターテイメント業界トップのLDH JAPANの総勢力をあげて世界中に最新のコンテンツを提供している。OTAQUESTのウェブサイト上では英語スピーカーのファンに向けて、クリエイターやディレクター、業界のリーダーたちへのインタビューのほか、日本で注目のトピックなどを紹介するコンテンツも掲載。
LAでOTAQUEST LIVE開催 7/3(水)
またOTAQUESTは、ジャパニーズポップシーンの魅力をロサンゼルスに広めるべく「OTAQUEST LIVE」を開催。2019年「OTAQUEST LIVE」はロサンゼルスのThe NOVOで7/3(水)に開催される。ライヴの詳細は、 https://live.otaquest.com/ にて。

EXILE NESMITH

EXILE NESMITH
2007年新生JSoulBrothersのメンバーに抜擢。2007年8月、EXILE LIVE TOUR 2007「EXILE EVOLUTION~SUMMER TIMELOVE~」で初パフォーマンス。2009年2月25日、J Soul Brothersメジャーデビューアルバム「J Soul Brothers」にてメジャーデビューを果たし、同年3月にEXILEに加入。2012年には二代目J Soul Brothersの5人より構成されたユニット、THE SECOND from EXILE 始動。その後、写真展「Xシリーズで綴る写真展『写真すること』」に参加のほか、DANCEEARTH音楽プロジェクト“DANCE EARTH PARTY”「イノチノリズム」リリースなど、活躍の幅を広げる。

松倉友二 まつくらゆうじ
ゲーム業界を経て1992年にアニメーション制作会社J.C.STAFFに入社。まもなくして異例の若さでプロデューサーに抜擢され、以来、数々の話題作を手がける。ジャンルや流行に縛られることなく、多彩な作品を生み出し続けている同スタジオのレジェンド。
J.C.STAFF 1986年創業のアニメーション制作会社。代表取締役はタツノコプロ出身の宮田知行。社内に演出、作画、背景美術、コンポジット、3DCG制作の機能を持ち、一貫した制作体制でOVA作品や劇場作品、TVシリーズをコンスタントに生産。4月からはTVアニメ『ワンパンマン』『叛逆性ミリオンアーサー』がスタート。
 

2018年7月から全12話が放送され、3月20日にはその続きである第13〜15話が一斉配信&発売されたアニメ『ハイスコアガール』。1991年から1995年にかけて登場したアーケードゲームを題材に、その時代を生きる少年・少女たちの青春を描いたラブストーリーは、国内外で大きな反響を呼んでいる。
そしてNESMITHもまた、その時代性あふれる作品の世界観に胸を打たれたひとりだ。
観れば懐かしく思わずにいられない本作品の魅力を紐解くため、今回はアニメーション制作統括・松倉友二(J.C.STAFF)のもとを訪れた。

〈前編はWeeklyLALALA 4/19号に掲載〉

:ちなみに原作の最終話は読まれましたか?
:まだなんですよ!
:じゃあそれは言わないようにしよう(笑)。むっちゃいいですよ。
:単行本を待っている派(3月25日発売)なので。この作品はとにかくストーリーが切ないですよね。あとアニメでいうと14話もすごくいいです。ゲームのキャラクターたちが主人公の背中を押してくれるシーンがあるんですけど、子ども心的にはそういうことあったよなあって。
:虚像が虚像の背中を押すのに生身の僕たちが感動するっていうね。それがアニメとかサブカルのおもしろさのひとつだと思うんですよね。本当は生身が生身に感動するはずなんですけど、虚像の部分が育っていて、虚像同士のやりとりに感動するんですよ。
:ちなみにTVアニメは第2期があるんですよね……?
:この雑誌が出るときは発表されています。原作の最終話までアニメにできるというのはうれしいですね。
:やっぱり放送して反響は大きかったんじゃないですか?
:反響はやっぱり大きかったですよ。すごく幅広い層から反響があって。海外からも。日本のゲームは海外でも人気ですからね。今のこのタイミングだったというのもよかったですよね。あと何年か経っていたら「とはいえ俺おっさんだしな」って揺り動かされなかったかもしれない。
:ゲームはeスポーツが盛り上がってきて見られ方が変わってきていますよね。だからこそ『ハイスコアガール』を観てもらって、今のこの時代があるんだって感じてほしいですね……ってむっちゃ好きですね、俺(笑)。ちなみに、ここまで『ハイスコアガール』の話ばかりでしたが、そもそも松倉さんはプロデューサーとして、どんなことを大切にして仕事をされているんですか?
:いろんなタイプがあると思うんですけど、僕はちょっと業界では特殊ですね。うちで動いているタイトルは、監督やキャスト、ライターを誰にするとかの現場のスタッフィングなど、そういった作品の立ち上げ的なことは全部僕がやるんですよ。僕はプロデューサーを名乗っていますが、やっている仕事はお金集めがメインではなく、そのタイトルをどういうものにするか考えることのほうが大きいですね。例えばラブコメ作品でもただ純粋なラブコメを作るのが正解なのか、それとも意外性を求めるのか……それを自分なりに探って提示して、スタッフが迷わず動けるように整えるのが仕事なんですね。この作品をどういうふうに作るかというアレンジと、それに合うスタッフを集めてコーチングするのが役目です。


その時代を通ってきた世代だからこそ、
『ハイスコアガール』の雰囲気にリアルを感じるんですよね
― NESMITH ―

若いころに入れ込んだものは、いつまで経っても色褪せないんです
― 松倉友二 ―

■Category ANIMATION
Title『ハイスコアガール』
Blu-ray / DVD「STAGE1〜3/EXTRA STAGE」発売中・Netflixにて全話配信中

時代は1991年。次々と登場する新作ゲームに胸を躍らせ、小学生にしてゲームセンターの虜になっていた主人公・矢口春雄と、同じく小学生で天性のゲーム少女・大野晶との出会いと青春を描いた“アーケードラブコメディ”。2018年7月よりTV放送された第1〜12話ではふたりが高校生となる1995年までが描かれ、春雄に想いを寄せる日高小春も登場。2019年3月20日には第13〜15話が一斉配信され、物語はひとつのクライマックスを迎えた。原作は月刊「ビックガンガン」で2018年9月まで連載された押切蓮介による同名漫画。3月25日には最終巻となる単行本・第10巻が発売された。そして2019年10月にはその最終話までを描いたTVシリーズ第2期が放送される。

■CAST/天﨑滉平、鈴代紗弓、広瀬ゆうき、ほか ■原作/押切蓮介(掲載 月刊『ビッグガンガン』スクウェア・エニックス刊) ■監督/山川吉樹 ■シリーズ構成/浦畑達彦 ■キャラクターデザイン/桑波田満(SMDE) ■音楽/下村陽子 ■アニメーション制作統括/松倉友二 ■アニメーション制作/J.C.STAFF ■公式HP/hi-score-girl.com/
©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガール製作委員会 ©押切蓮介/SQUARE ENIX・ハイスコアガールⅡ製作委員会 ©BNEI ©CAPCOM CO., LTD. ©CAPCOM U.S.A., INC.
©KONAMI ©SEGA ©SEIBU KAIHATSU ©SNK ©TAITO 1986


:作品によってこのテイストならこの人だなって、スタッフの皆さんの特色を把握しているんですか?
:そうですね。あとはみんながこう考えているところを、逆に俺はこっちにいくぜって提案したり。それもアレンジのひとつだと思うんですよ。
:うちでいうと……やっぱりHIROさんかな?EXILEがあってSECONDや三代目、ジェネとかたくさんいるなかで、HIROさんはそこに合う演出や音楽性を提示してくださって、それに対して自分たちもこうしたいっていう意見を出して、「それだったらこれがいいんじゃない?」って舵を切ってくれる存在。そんな人物が中心にいて、チーム一丸となって壁を越えていきましょうって活動しているところは似ていますね。
:……J.C.STAFFのHIROさんです(笑)。恐縮ですね。
:松倉さんから見て、アニメの魅力とはなんでしょうか?
:タイトルにはタイトルなりのおもしろさがあるはずで、そのおもしろさをどう引き出すかということが我々アニメスタッフの役割だと思うんですよ。ただ、今はすごくニッチでおもしろいものも、間口を広げていきましょうと商売っ気が出てしまう。そうではなくて、おもしろさに特化できるタイトルが楽しいですね。周囲におもねるとどうしてもどの作品も同じになりがちで、絵が似ちゃうとか、平均点を狙っちゃいがちで、それをどう食い止めるのかが自分なりのテーマになっています。もちろんそうするためには自分のなかにバリエーションを持っていないとダメ。もう四半世紀もこの仕事をやってきているけど、まだ若造には負けねえぞと。
:いやあ、本当に楽しかったです。自分が好きなものに携わっている方の話を聞けるのは本当にありがたいことですし、作品に対しても愛着が湧きます。自分の仕事にもそういう熱量が大事なんだと改めて感じました。
:『ハイスコアガール』の第2期も10月放送に向けて絶賛制作中ですので、楽しみにしていただければと思います。
:楽しみにしています!

本記事の全編は、コチラに掲載 www.otaquest.com


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