<連載コラム>「世界挑戦の土壌作りを」(2)(Weekly LALALA 756号掲載)


B-Global Agency Inc. 副社長
山内 一秀 さん


「世界挑戦の土壌作りを」(2)


山内さん(右端)の B-Global Agency は、NPO団体のB-Adaptivei Foundationを設立。企業スポンサーと連携し車いすテニス大会をLAで開催するなど、パラリンピックを目指すアスリートも支援

 日本の金融機関を退社し米国大学院留学、スポーツエージェンシーに就職した山内一秀さんは「海外でスポーツビジネスの中枢を経験したい、自分のルーツである日本とアメリカをまたいだ仕事を経験したいと考えている中で、その願望を大きなスケールでできるのはMLBの世界しかない」と思い、2016年にB-Global Agencyに参画した。現在は「マネジメントだけでなく、その選手がいかにグローバルに認知を高めていけるか、選手のブランド価値を高め、社会的なインパクトを与えていける存在になってもらうか」という部分に主眼を置いているという。
 そのため、ソーシャルメディアを積極的に活用し、日本語のみではなく英語でも多く発信していくことにより、日本人以外のファンの獲得に努める。クライアントはMLBでプレーする投手がメイン。そのポジション上、選手の一試合一試合におけるパフォーマンスが試合の結果に大きく関わってくることから、本業以外でのSNSやブログでの発信やイベントへの参加などは、そのタイミングによっては選手の印象や評判を下げてしまうこともある。そうなれば多くの悪影響が生じてくる。MLBのシーズンは長く、選手の拘束時間も長くなるため、他のメジャースポーツよりも選手本人による発信や野球以外の活動はどうしても少なくなりがちだ。しかし山内さんは「パフォーマンスに影響しない範囲で選手がグローバルに認知を高める取り組みや企業や団体とのタイアップ企画などを実行できたら」と考え、企業とのイベントを企画し、ファンと触れ合う機会を増やすための取り組みも行っている。
 さらに、最近は野球以外にも幅を広げ始めている。世界のトップスケートボーダーを東京に集結させ、新オリンピック種目として盛り上がるスケートボードのプレミアイベントを一から企画・実行に関わるなど、「経験を生かしながらイベントをゼロから作り上げていき、企業やスポーツ団体のみなさんとともに事業を行っていくことに醍醐味を感じている」と明かす。現状ではやはりメインとなっているのは野球だが、今後は競技にかかわらず、日本のアスリートがどんどん世界に挑戦するための土壌を作り、彼らの思いをサポートしていくことが目標だ。日本では2020年東京五輪・パラリンピックの開催が決定している。それにともない、スポーツ関連事業を行う企業も増えてきた。山内さんも「アメリカでスポーツに関する事業を多く行ってきた実績を生かし、これからも新たなことにチャレンジしていきたい」と、意欲的だ。

■Kaz Yamanouchi
B-Global Agency Inc.副社長。東京生まれ東京育ち、野球、バスケ、アイスホッケーを中心に毎日何かスポーツをする少年時代を送る。日本の大学を卒業すると金融機関に就職したが、米国のスポーツビジネスに興味を抱き、退社して渡米、大学院に留学。卒業後はスポーツエージェンシーに就職してマネジメントなどを現場で学び、2016年にB-Global Agency Inc.に参画した。現在は主に日本人メジャーリーガーのマネジメントや契約、マーケティング・プロモーションを手がける。

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