麹に恋したLAっ子(Weekly LALALA 776号掲載)

麹に恋したレイシーさんは麹を使用した料理などのクッキングクラスを開催。ウェブサイト(www.fermentopia.org)では塩麹、醤油麹、甘酒なども販売している

和食のエッセンスに魅せられ手作り

 近年の和食ブームに応じて、アメリカでも一般的に使用されるようになった「Umami(旨味)」という単語。この旨味を出すために欠かせないのが、発酵食品である麹だ。日本人にとっては味噌や醤油と並んで発酵食品は身近だが、日本の食文化をよく知らない外国人は時には「発酵した食べ物!?」と顔をしかめることも。しかし、ここロサンゼルスには麹に恋したアメリカ人の方がいる。レイシー・ウルリッチさんは麹メーカーの日本人一家と知り合い、味はもちろん、効能などについて聞くうちにすっかり虜になってしまった。
 麹は蒸した米や麦などの穀物にカビの一種である麹菌をつけて繁殖させたものをいい、味噌やしょうゆ、みりん、酢などの原料になる。麹菌は2006年に日本醸造学会から国菌として認定を受けている。しかし、レイシーさんが着目したのはその効能。麹が含むたくさんの酵素は、栄養成分を消化、吸収しやすくしてくれるため、胃腸の働きの助けとなる。食物繊維も含み、産生されるオリゴ糖が腸内の状態を整えてくれ、免疫を活性化する。さらに肌の代謝を促進するビタミン類が作られ、ビタミンB群が豊富なため疲労回復にも役立つ。調理の面でいえば、プロテアーゼという酵素が和食のベースとなる旨味を作り出し、アミラーゼという酵素が甘味を作る。
 レイシーさんによれば、麹はアメリカでは「まだよくは知られていない」。しかし、ここ最近は味噌やたまり醤油、酢、ドライエイジングミートを作るためだったり、料理の味付けのために麹を使用するシェフも出てきていることから、徐々に人気は上昇中だという。レイシーさん自身も自宅で手作りした麹をウェブサイトで販売しており、その存在をより多くの人に知ってもらいたいと、麹を使用した料理のクッキングクラス開催などの活動に精を出す。そんなレイシーさんのお気に入りは、塩麹豚肩ロースのオーブン焼きだそうだ。作り方は記載のとおり。健康かつ料理に旨味エッセンスを加えてくれる麹を、ぜひこの機会に試してみよう。

「旨味ソース」と名付ける醤油麹(左)
レイシーさん手作りの塩麹(右)
麹の効能に魅せられたレイシーさん。手作りの甘酒はさらりとして飲みやすい (左)
レイシーさんの手作り米麹。さまざまな酵素を含み、健康をサポートしてくれる (右)

塩麹豚肩ロース

①豚肩ロース(3lbs)、塩麹(5floz)、ブラックペッパーを用意し、肉を大きめの容器に入れて塩麹でカバーし、挽きたてブラックペッパーを多めにかけたら冷蔵庫で一晩寝かせる
②オーブンを325F°で予熱
③たっぷりのグラスフェッドバターまたはラードをストーブトップのダッチオーブンで加熱する
④肉を両面焼き、必要な場合はバターを足す
⑤きつね色になったら水を肉が1~2インチ浸かる程度に水を注ぐ
⑥フタをして約3時間オーブンに入れておく
⑦肉が簡単に裂けるようになったら取り出す
⑧少し冷めたらそのままお皿に移し、肉汁をかけてできあがり!(発芽小麦パンやじゃがいもとの相性バツグン)


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