親子で鑑賞したい! デ・ニーロ監督作品 60年代のブロンクスが甦る 『A Bronx Tale Musical』(Weekly LALALA 772号掲載)

親子で鑑賞したい! デ・ニーロ監督作品 60年代のブロンクスが甦る 『A Bronx Tale Musical』

■写真上:イタリア系米国人や黒人の争いが絶えなかった1960年台のニューヨーク・ブロンクスを舞台に、カロジェロ少年(中央)がマフィアのボス、ソニー(左)との関わりや恋愛を通して成長していく (©Photo by Joan Marcus, 2018)
■写真左:フランキー・レオニ(右)が9歳のCを巧みに演じる。ソニー(左)役はベテラン俳優ジョー・バーバラ
■写真右:父、ロレンゾ役には『Jersey Boys』のリチャード・ブレイク(右)。真面目で一本気な男を見事に表現
(©Photo by Joan Marcus, 2018)

 この冬、親子での、特に父と息子での鑑賞をおすすめしたい作品が『A Bronx Tale Musical』。1996年公開の映画『A Bronx Tale(ブロンクス物語/愛につつまれた街)』を原作とし、映画同様に大御所俳優ロバート・デ・ニーロが監督を務めるミュージカルだ。現在、ツアープロダクションが全米を回っており、ロサンゼルスではPantages Theatreにて11月6日~25日まで公演。現在は12月23日までサンフランシスコで公演中、12月26日~1月6日にはダラスなど、2019年8月までのツアーが決定している。

同名の映画が原作

 舞台は1960年代のニューヨーク州ブロンクス。当時はイタリア系米国人と黒人の若者たちや、人種間での争いが絶えない状況だった。
 堅実に働くタクシードライバーのイタリア移民の父を持つ9歳の少年カロジェロは、ある日、街を牛耳るイタリアンマフィアのボス、ソニーが殺人を犯す現場を目撃してしまう。警察に証言を求められたカロジェロだが、ソニーをかばって嘘の証言をする。これをきっかけにソニーはカロジェロに目をかけるようになり『C』という愛称をつける。それをよく思わない実の父ロレンゾはソニーに息子に近づくなと警告するが、Cはむしろ父よりもソニーを第二の父のように慕うようになる。17歳になったある日、Cは同い年の女の子に一目惚れ。
しかし彼女は黒人だった。2人の関係を快く思わない黒人のグループと抗争がぼっ発し、さらにCにとってショッキングな事件が起こる。

一人芝居を映画化

 もともとは名優チャズ・パルミンテリが脚本を書き、オフ・ブロードウェイで一人芝居として上演していた作品。パルミンテリは1人で18ものキャラクターを演じて大きな話題となり、自身も一躍人気俳優に。デ・ニーロがその評判を耳にしたことから、映画化が実現した。デ・ニーロは初監督のこの作品で製作および主演の3役を務めた。ミュージカル版は2016年12月からブロードウェイで上演を開始、今年8月に幕を閉じるとツアーへと舞台を移した。キャストのほとんどがブロードウェイ版からの継続出演とあって、出演者たちは息の合った演技とダンスを見せてくれる。また、少年時代のCを演じる子役は卓越した演技力で2人の“父親”の間で揺れ動くさまを表現。その安定した歌唱力と存在感でもショーに絶妙なスパイスを加えている。17歳のCは『Newsies』北米ツアーで主演を務めたジョーイ・バレイロが爽やかに、そしてキュートに演じ、経験豊富な俳優たちが脇を固め、見ごたえある作品に仕上がっている。
 詳細情報・チケットの購入はツアープロダクション公式サイト(https://abronxtalethemusical.com/tour/)から。


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