米国の日本語教育サポート オーロラ日本語奨学金基金 ベネフィットイベント さだまさしさんライブ(Weekly LALALA 769号掲載)

米国の日本語教育サポート オーロラ日本語奨学金基金
■オーロラ日本語奨学金基金の阿岸明子代表(左)とさだまさしさん。募金活動の一環としてベネフィット・イベントのコンサートを行った

 米国における日本語教育をサポートするオーロラ日本語奨学金基金は、1998年に設立された。特に米国人日本語教師の日本でのスキルのブラッシュアップや、大学院生の日本での研究の支援や育成を目的に活動する非営利団体だ。毎年『日本語奨学金』(現役日本語教師、または日本語教育を専攻し将来米国の学校で日本語教師を目指す大学院生が対象)、『オーロラ・チャレンジ・グラント』(日本文化に関連したさまざまな分野において、日本でなければ実現できないユニークな夢を抱くカリフォルニア州在住の米国籍保有者対象)の2種類の奨学金を授与している。
 同基金は、募金活動の一環としてベネフィット・イベントを定期的に開催。今年は20周年を記念し、10月26日にベネフィット・アワード・ディナー&ガラ・セレブレーション、同27日には映画『サクラサク』上映会&特別プログラム『認知症について』、そして同28日には『さだまさし ベネフィットコンサートinLA』を行った。
 阿岸明子代表は、「このような小さなNPOグループが20年も続くというのは奇跡的。地域のみなさんやメディア、ボランティア、スタッフのおかげ。何よりも第1回から応援してもらっているさださんなくてはあり得なかったこと」と感謝の意を述べた。基金のスタート時から名誉会長を勤める歌手のさだまさしさんは、今回がオーロラ基金ベネフィットコンサート4回目。「若いころは特にLAにあこがれて、ここでアルバムも2枚作った。今と違ってコンピューター・ミュージックではなくて、実際にそこで演奏するすごいミュージシャンがたくさんいて。どうやったら彼らのようにいいギターの音が鳴るのかなあと思っていたら、自分のギターをLAに持ってきて、一週間ぐらいレコーディングしていると、めちゃめちゃ鳴るようになる(笑)。そうか、LAに来るとこんなに日本のギターもいい音するんだと思ってびっくりした。LAの気候の特性もあるんでしょうけど。まだその当時は日本は遅れていたので、ずいぶん勉強になりましたね。そういう意味では、アメリカの音っていうと、僕にとってはLAの音だったので、一番影響を受けたのはLAのミュージシャンですね」と思い出を語った。
 さらに、アメリカンミュージックに触れることでトラディショナルというものを考えるようになったと話し、「アメリカのコピーでは音楽をやる甲斐がないと思った。日本人にしかできない音楽はなんだろうと考えて。今振り返れば、1人でそんなところを歩いてきた気がする。音楽は『音を楽しむ』と書くから、本当にいろんな楽しみ方があっていいけれど、日本人のできる音楽となると、やっぱりことば、日本語を大事にしなければと思う。どうせ歌詞をつけるなら、美しくて良い日本語を乗せたいと思うようになったのは、海外のミュージシャンと一緒に仕事をしてから」と明かした。コンサートだけではなく、チャリティー活動や災害被災地の支援活動にも熱心なさださん。その歌声はコンサートに訪れたLAの日本人や、日本を愛する現地の人の心に響いたに違いない。


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