米国で出会う新たな価値観 『アラフォーの挑戦~アメリカへ』LA日本映画祭で一般初公開(Weekly LALALA 756号掲載)

米国で出会う新たな価値観 『アラフォーの挑戦~アメリカへ』
■『アラフォーの挑戦~アメリカへ』は18日(土)5:30pmからオレンジカウンティのニューポートビーチ東本願寺で上映される

米国で出会う新たな価値観

『アラフォーの挑戦~アメリカへ』LA日本映画祭で一般初公開

■結婚や出産のプレッシャーに悩むアラフォーの松下さんは米国で“普通のアメリカ人”にインタビューし、その価値観を体験
■松下さん(左)が留学したAOI Collegeにて。プロデューサーの青井さん(右)は「海外に住むことにはとても意味がある」と話す

 

 第13回ロサンゼルス日本映画祭2018(Japan Film Festival in Los Angeles 2018)では8月18日、19日にさまざまな作品が上映される。18日(土)5:30pmからオレンジカウンティのニューポートビーチ東本願寺で試写会が行われる『アラフォーの挑戦~アメリカへ』は、これが一般初公開。すずきじゅんいち氏が監督、娘の松下恵さんが主演を務めた同作品は、悩み多き37歳の松下さんが米国留学を通して何を学び、どう感じたかをオーディエンスにも問いかけるドキュメンタリーだ。
 プロデューサーの青井ゆかりさん(Asahi Hollywood Production)は、近年、銃撃事件などネガティブなニュースの影響などにより海外へ出たくないという日本人の若者が増えていることを知り「良く見せるのではなく、等身大のアメリカ人のポジティブさ、良さを見せたい」と考えた。すずき監督のもとへ企画を持ち込み、当初は日本人留学生が現地の米国人にインタビューするドキュメンタリーを企画していた。しかし主演が37歳の松下さんに決まったことで、結婚や出産に対するプレッシャーに悩むアラフォーの松下さんにそれらを絡めたアメリカ人の価値観を体験してもらうというコンセプトへ変更。撮影は日本からやってきたスタッフによってLAとOCで約2カ月かけて行われた。
 「アラサー、アラフォー、アラフィフといった、日本のエイジハラスメント的思想を批判する意味も込めてタイトルが決まった。子どもを諦めるのか、無理やり結婚して早く子どもを作るのか、キャリアにまい進するのか。松下さんも迷う時期の微妙な年齢。アラフォーという言葉自体が女性を差別している。もうすぐ30、もうすぐ40などと年齢でプレッシャーを与えるのは良くない。アメリカではその年に応じた美しさを認めている」と青井さんは力を込める。「このまま結婚しないつもり?」「孫の顔が見たい」と言われるたびに落ち込んでいたという松下さんだが、米国では語学学校に通い、現地のいわゆる“一般人”にインタビューし、悩みを打ち明け、さまざまな意見をもらった。果たしてこの留学は彼女にどんな影響を与えたのか。海外に出ることはどんな意味があったのか。青井さんは言う。「若い人は一度は海外に出たほうがいい。自分の家や国が当たり前というのはすごく狭い価値観になる。海外だけがすばらしいという意味ではなく、自分の国を客観的に見たり、その良さを再発見するため。外へ出てみれば違いがわかり、違いがわからない人には良さもわからない。そういう意味では一度でも海外に住むことにはとても意味がある」。自分にとっての“当たり前”が常に当たり前ではない。そんなことに気づかされる一本だ。