夢与えるため夢実現へ(Weekly LALALA 761号掲載)

ロサンゼルスで暮らす人々-vol.761

夢与えるため夢実現へ
大澤 広暉|Hiroki Ohsawa

ロサンゼルスで暮らす人々 映画監督

夢与えるため夢実現へ
「ストーリーを伝えることによって夢を与えたい」という大澤広暉さん。いずれは自分の作品を通して日本の文化を発信していきたいと話す

 人に夢を与えたい。大澤広暉さんが映画監督を志す理由だ。LAのニューヨーク・フィルム・アカデミーで映画製作を学び、昨年修士課程を修了した。しかし一度は玩具の会社で営業職に就いている。
 子どものころからおもちゃが好きで、日本の玩具を原作にハリウッドで映画としてリメイクされた作品でもある『トランスフォーマー』にあこがれた。そんなバックグラウンドから、就職活動は玩具業界と映像業界に絞った。日本の大学では映像製作は副専攻だったが、自主制作で撮った作品が賞を獲った。それでも映像関連ではなく玩具会社に就職したのは「小さいころから〝ストーリーを伝える〟ことが好きだった。自分が一番使える映像というツールでストーリーを伝えるか、おもちゃというツールを使ってストーリーを伝えるか。どちらも夢を与えることには変わりない」と考えたからだ。
 2年間働いた玩具会社を退社し、米国へやってきたのは4年前。会社の商品のプロモーション映像を自社制作したいとも考えていたが、映像専門の学部出身でもなければプロとしての経験もないため実現が難しく、「学生時代に賞を獲ったといっても趣味のレベルは超えられない」と痛感し、映像制作を一から学び直そうと思ったのがきっかけだった。それまで海外志向はまったくなかった。しかし「世界の中で最高の映画の教育が受けられるところはやはりハリウッド。どうせなら海外に行くのもありかなという思いがそこで芽生えました」。
 LAでの進学先は「入学翌日からユニバーサルスタジオ内でカメラの講習を受けるような非常に実践的」かつ休み返上のカリキュラムが売り。さらに外国人学生が多く、結果としてワールドワイドなコネクションを作ることができたという。「能力を認めてくれると元クラスメイトがスタッフとして呼んでくれたりして、いろいろな経験ができるのは将来にもつながる。ワールドワイドな視点も強み」。学生時代は監督した作品がノミネーションを含めて複数受賞したが、卒業したからといってすぐに映画監督になれるわけではない。現在はウェブシリーズの番組の監督や、監督兼プロデューサーとして日本語教材の映像コンテツに携わるなど、異なる活動を通じて基盤を築いている最中。いずれは自分の作品で日本の文化を発信していきたいと考えている。米国で足下を固め、そのバックグラウンドを背負った状態で日本へ行き、最終的には日米をまたいで仕事をするのが目標だ。夢を与えるために、まずは自分の夢実現を目指している。

LAのニューヨーク・フィルム・アカデミーでは「入学翌日からユニバーサルスタジオ内でカメラの講習を受けるような非常に実践的」なカリキュラムで学んだ
もともと海外志向はまったくなかったが、「世界の中で最高の映画の教育が受けられるところはやはりハリウッド」と渡米を決意した


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